東京プリン伊藤洋介が語る『あの頃は人生をナメてました。ごめんなさい(苦笑)』
1回の面接で即内定が出た山一へ。翌年の説明会はディスコでした
僕の就活はまさにバブル真っ只中。正直、あの頃は人生をナメてました。ごめんなさい(苦笑)。
だって、放っておいてもOBからひっきりなしに連絡があり、1週間ずっとおごりの高級ランチで過ごせるし。説明会に参加するだけで数千円の商品券とかもらえて、タダで帰った記憶がない。それで内定が次々に出るんだから、「人生、楽勝だわ」となりますよ。
僕自身は、1回の面接で即内定が出た山一證券に入社。1年後には、ディスコを借り切った説明会で、シャインズとしてステージに立ってました。浮かれてましたね。
ただ、バブル世代は就活や新人時代で人生が狂った側面もあるんです。当時、僕らが憧れた上司は、高級ワインだ海外旅行だと遊び上手で、勢いで部下を引っ張ってくれるような人。だから、いざ自分が管理職になっても、バブルな方法以外の人心掌握術がわからなかったりする。飲みに誘えばウザがられるし、勢いで押せば「パワハラだ!」と批判されるし。仕事で示したくても、不景気で何をやっても成果が上がらない。八方塞がりで萎縮しているバブル世代、本当に多いです。安易に時代のせいにはしたくないけど、やはり時代に翻弄された感覚はありますよ。
昨今の就活は厳しいと思います。けど、今の若い世代も自らの甘えを時代のせいにしている面があるのでは? バブルの頃は確かに浮かれてたけど、仕事もタフにこなす人が多かった。その点、近年の若手は軟弱な気がしますね。
【伊藤洋介(東京プリン)】
1963年生まれ。慶応大から山一證券に入社し、シャインズを結成。森永製菓に転職後、東京プリンを結成する。昨年まで会社員とアーティストを兼業。著書に『バブルアゲイン』など
東京プリンオフィシャルウェブサイト http://avexnet.or.jp/purin/
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