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日本のカーテンは「サイズ選び」と「機能性重視」が失敗の原因

ミラーや遮光の機能カーテンはいらない

「日本のカーテンメーカーは遮光やミラーなど機能性を謳っているものが多いのですが、これは必要ありません。具体的には、薄いレースのカーテンならミラーカーテン。厚手のドレープカーテンなら遮光カーテン。これらは基本的にいらないと思います」 どちらも生活をするうえで、便利かと思い、選びがちだが、実際はそんなことはないという。 「外から透けにくいミラーカーテンは、日本だけの特殊な機能カーテンで、海外にはありません。素材に光を反射する糸を使っているのですが、外から見るとキラキラしていて気持ち悪い。しかも部屋のなかからカーテンを見ると、レースなのに外の景色が見えず、不自然な感じがします。また逆に、夜になると部屋のなかが丸見えになるのも欠点です。遮光カーテンは、夜間に働きに出る人にはアリかなと思いますが、寝室で眠っているならば、リビングや書斎などに入れる必要はないでしょう。また、高級な遮光カーテンであればそれほどでもありませんが、安価な遮光カーテンは、黒い糸が使われているため、この黒がカーテン本来の色の発色をくすませてしまうのです」 カーテン05鮮やかな色彩のカーテンであればあるほど、遮光機能を付けるとくすみが気になるそう。ほかにカーテンの印象を変えるものとして、レールがあるそうだ。ただし、日本には良品が少ないようで、唯一、押村のお気に入りは、TOSOの「クラスト19」。曰く「今あるカーテンレールの最高峰」らしいので、ぜひ試してもらいたい。 〈取材・文/ツクイヨシヒサ〉
(おしむらともや)スタイラス所属。20代で建築、都市計画、インテリア、暮らしについてカナダ、アメリカで学び、輸入住宅などを手掛けるも挫折、住宅とは何かを見失う。大手ハウスメーカーや大手デベロッパーにコンサルティングして感じた「業界の嘘」と「都合の良い慣習」に納得できず、悪しき慣習にまみれた日本の住宅づくりからの逸脱が始まり、住宅業界の異端児となり、1000棟以上の建築設計を手掛ける。2022年7月にYoutubeチャンネル『ジュータクギャング』を開設。近著『美しい家のつくりかた

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1000軒の家を建ててわかったこと

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