更新日:2023年11月28日 20:08
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元ラブホ従業員が語る迷惑客。扉を開ければ“全裸”で仁王立ち、客室の惨状に「思わず泣きそう」

マーライオン

電話 泥酔客にルームキーを渡し、部屋に案内したあと、またしばらく暇な時間が続くだろうなと考えていた矢先、泥酔客がいる部屋から突然内線がかかってきました。  受話器を取ると「おにいさん、ちょっときてー」と呂律の回っていない声で話す泥酔客。備品の不備かなと思い客室に入ると、そこにはベッドの上で全裸で仁王立ちをしている泥酔客が。そしてそのまま勢いよく放尿したのです! 「見てー。マーライオン」  筆者は呆気にとられながらも、そんなことするなら出ていってくれとだけ言いました(それ以外に何を言えばいいのかも思いつきませんでした)。  その後泥酔客はすぐに謝り、「もう絶対しないから」というものの、こちらとしては今すぐにでも退室してほしい気持ちでした。フロントに戻ったあとに「マーライオンではなく小便小僧だろ」というツッコミが浮かびましたが、もうそんなことはどうでもよかったです。

延長もせずにサックリ退室。惨状としか言えないクッサイ客室

 その後しばらくして退室予定時刻が迫ってきたので客室に内線を入れると、思いのほかしっかりとした口調で「かしこまりました」との返事が。チェックアウトの時間になり泥酔客がいくらかスッキリとした表情でフロントに鍵を返却してくれました。 「ありがとうございました!」とまるで高校球児かのような快活さで筆者にそう言ってくれたので、悪い気はしないなと思いつつ、泥酔客が使用していた客室に。  しかし部屋に入った瞬間、あの臭いが。すぐさま窓を開け換気をする筆者。床下には大量の吐瀉物……。なんとテレビにも吐瀉物がかかっておりました。ベッドは尿のシミ、そしてバスルームへ向かうと、浴槽に便が……。    明らかにわざとやっているとしか思えないほどの汚しっぷりに筆者は思わず泣きそうになりました。営業時間の短縮と並行して人件費の削減も行っていたため、この汚物にまみれた客室を掃除するのは筆者の役割となっていましたから……。  後続の従業員が来るまでにせめて臭いだけでもマシなものにしなければという思いでとりあえず窓を開け放し、少しでも負担が軽くなるように今のうちに清掃しておかなければと思うものの、あまりにも汚すぎてどこから手を付けるべきなのか全くわからず途方にくれた。その時できたことは、便器に差し込んであった大五郎を引っこ抜くことだけでした。 <文/和田ハジメ>
およそ6年にわたり、渋谷区道玄坂の激安ラブホにて受付業務および清掃業務に従事。繁華街で様々な人間を見てきた経験をもとに、迷惑客の存在やスタッフの裏事情などをテーマに執筆(していく予定)。
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