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広末涼子「流出ラブレター」に見える“無邪気さ”と“傲慢さ”のギャップがキツいワケ

ラブレターから見えた少女性とのギャップ

 流出した交換日記の文章は、まるで少女のポエムようだと思った。  出逢ってくれて、会ってくれて、合ってくれて、くっついてくれて、入ってくれて、泣かせてくれて、きもちくしてくれて、いつもどんな時もあなたらしく居てくれて、対峙してくれて、本当にほんとに、ほんとうに、、ありがとう。    冒頭の「逢って」「会って」「合って」の同音異字3連発は、どんな違いがあるのだろう? 本人がその違いを明確に意識しているのだろうか? 「入ってくれて」とは、どういう意味だろう? このような言葉の響きのみ重視した、意味としては曖昧な言葉のチョイスは、少女のポエムの特徴だと思う。  一方で、肉体関係を暗示するような表現があって、少女性とのギャップがなんとも淫靡である。しかし、それとて、ラブホテルに添えられていた「思い出ノート」に「きもちかったよ」とか書いていた、いにしえの少女のようではないか。それにしても「きもちく」って。

公に出す文章とは思えぬ「無邪気な謝罪文」

 謝罪文は、なんとも無邪気だ。  3人の子どもたちには、膝を突き合わせ直接『ごめんなさい』をしました。彼らは未熟な母親である私を、理解し認めてくれました。  膝を突き合わせてとは、お互い本音で語ることだと思うが、7歳と12歳が、どうやって不倫について本音で語ったのだろう。19歳の息子も、母親の不倫について、本音で語り合うなんて苦痛すぎる。「理解し認めてくれた」とはなんとも手前味噌に思えた。  それにしても「『ごめんなさい』をしました」って、「きもちく」同様、どこまでかわい子ぶるんだ! しかもこっちは公の謝罪文なのに。    「女優業を汚してしまった」とは、どういう意味なのだろう? 作品がお蔵入りになったことを言っているのだろうか? ならば、謝るべきは迷惑をかけた人だ。「神聖性」を持ち出されたら煙に巻かれたような気持ちになると思うのだけれど。自己陶酔も少女の特徴である。
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流出してしまう脇の甘さも魅力の一つ
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1968年生まれ。構成作家。『電気グルーヴのオールナイトニッポン』をはじめ『ピエール瀧のしょんないTV』などを担当。週刊SPA!にて読者投稿コーナー『バカはサイレンで泣く』、KAMINOGEにて『自己投影観戦記~できれば強くなりたかった~』を連載中。ツイッター @mo_shiina

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