更新日:2023年08月02日 16:22
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ウォーキングに「バスケットシューズやテニスシューズ」を履いてはいけない理由

「足育」に必要な靴とは?

一方、学校で履かされる「上履き」は一番ダメな靴です。足にフィットしない靴は、靴なのか足の筋力に頼っているのか判然とせず、ケガをしたり変な歩き方の癖がつくので要注意です。体幹も鍛えられないので、デメリットしかありません。 スポーツメーカーはそのあたりのデータ量も多く、分析もしっかりしています。例えば、アシックスの「スクスク」シリーズは、指先から土踏まず、カカトまでフルに使える靴を長年販売しています。さらに突っ込んで開発しているのがナイキの「ダイナモ」です。
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ナイキ「ダイナモ」。優れたクッション性と安定性で子供の足をサポート。写真は公式HPより

名作「ダイナモ」は、靴底が学校の「上履き」のように変な曲がり方をせず、絶妙に足の裏をサポートしつつ、自由自在に曲がり、ケガをすることがほぼありません。実際販売されてから16年以上経ち、これを履いて大人になった方も筆者の周りには多いのですが、どの子もしっかりと足が成長して、部活でエリートになった子も多数います。 面白いのは、アシックスもナイキもインソールにほとんどアーチがついていないことです。アーチは成長とともに「つけていくもの」なので、ドクターが判断した場合以外は、必要以上に「土踏まずアーチ」を謳った子供靴には手を出さないようにしましょう。 年配になってから歩き始めた方のトラブルには、基本打つ手がありません。足の裏だけではなく、体の使い方に悪い癖がついていることが多く、靴だけでは対処できないからです。多少のトラブルはあっても、体が自在に動かせるうちにできるだけ正しく少しずつ歩くことが大切です。まずはまっさらな新しい靴を買って、気分を上げるところからはじめてみましょう。 〈文/シューフィッターこまつ〉
こまつ(本名・佐藤靖青〈さとうせいしょう〉)。イギリスのノーサンプトンで靴を学び、20代で靴の設計、30代からリペアの世界へ。現在「全国どこでもシューフィッター」として活動中。YouTube『シューフィッターこまつ 足と靴のスペシャリスト』。靴のブログを毎日書いてます。「毎日靴ブログ@こまつ
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