恋愛・結婚

“物静かな同僚”が粘着ストーカーになった理由。「帰宅したら彼のニオイがした…」

 汗臭、生乾き臭、ワキガ臭……。マスクを外す機会が増えた今年の夏、久しぶりに「夏のニオイ問題」に直面している人は多いのではないか。  同僚や友人など、関係性の近い人が独特のニオイを漂わせていたら、どう対応するのが正解なのか。センシティブな事柄なだけに伝え方は非常に難しい……。  マーケティング関連の仕事をしている本多麻衣さん(仮名・31歳)は、「香水」にまつわる恐怖体験を語ってくれた。
怖がる女性

画像はイメージです

「好きな香水」をつけていたのは…

「好きな香水があったんです。某ブランドの男性用ラインの香水です。さわやかで、思わずうっとりするような感じのニオイで、男性用の香水で一番好きでした」  まだコロナ禍前のこと。本多さんが会議に出席していると、ふとその香水のニオイを感じた。 「香水をつけていたのは、近くに座っていた男性デザイナーのAでした。つい『○○の香水つけてます? 私、そのニオイ大好きなんですよ』と話しかけました。Aは物静かなタイプで、その場でも無表情で会釈するだけに留まりましたが」  その後、職場でその香水のニオイを嗅ぐ機会が増えたという。 「あの香水のニオイだと思って周りを見ると、Aがいました。最初のうちは何も思いませんでしたが、よくよく見てみると、Aは何の目的もなくうちの部署に来ているようでした。それに私の方を見ているような気がして……」

Aが香水をつけるようになった理由は…

 ある時にはこんなこともあった。 「その日、私は部署で一人残って遅くまで仕事をしていました。資料を取りに行くため部屋の中を歩いていると、またあの香水のニオイがしたんです。すると次の瞬間、部屋の隅に段ボールが積まれた物置のようになっている一角から、Aが出てきたんです。目を合わさず『探し物が……探し物が……』とブツブツとつぶやいていました」  本多さんは、怖くなってすぐに会社を後にした。後日、デザイン部署にいる同期に話を聞いてみると、Aが例の香水をつけるようになった理由が判明する。同期が「本多さんがその香水が好きだ」という話をした後からだというのだ。 「それからしばらくしたころ、いつも通り仕事を終えて帰宅して、玄関を開けた時のことでした。震えが止まらなくなりました。ドアを開けた途端にあのニオイが漂ってきたんです
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夜中に玄関から物音が…
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込み入った話や怖い体験談を収集しているサラリーマンライター。趣味はドキュメンタリー番組を観ることと仏像フィギュア集め
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