リゾートだけじゃない、新しい旅行スタイル「ローカル島滞在」
モルディブは26の環礁から成り、1200島もの小さな島々が存在します。内150島は外国人ツーリスト向けのリゾート島、200島ほどは現地の人が住むローカル島、その他は無人島といわれています。
リゾート島は1島1リゾートというモルディブ独特のスタイルで、ガイドブックの表紙を飾る水上コテージが建ち並ぶ光景が有名です。宿泊ゲスト以外は基本的に入島できません。
ローカル島のひとつ「ダラバンドゥ島」
一方ローカル島とは現地の人が住む島々で、それぞれの島には島名があり、学校や病院、役場や交番などがあって、日々の生活が営まれています。
モルディブはリゾート島のイメージが強く、一度は行ってみたいけど、ハネムーンやダイビング目的じゃないと一生行くことはないかもしれない、滞在費だけで100万円を超えてくるのでは、と思っている方が多いと思います。
そんな方に朗報です!
2009年からモルディブの新しい滞在スタイル、「ローカル島滞在」が始まりました。イスラム教が国教のモルディブは、異国の文化や思想がローカル島に入り込むことを禁止していたため、特別な許可が無い限り、外国人はローカル島に上陸できませんでした。
しかしながら2009年に当時の政党により地域活性化を目的にローカルツーリズムが解禁され、今や、多くのローカル島に小規模なゲストハウスが建ち並び、島によってはインフィニティプールまで備えたラグジュアリーホテルまであり、予算と好みに合わせて宿泊施設を選べるようになっています。
シュノーケルツアーや魚釣りなど現地アクティビティも多彩で、一人旅でも思いっきりモルディブの海を満喫できます。
日本ではまだ広く知られていないようですが、欧米や東南アジアから訪れた多くの観光客が新しいモルディブ旅行を楽しんでいます。
またモルディブは子沢山の国のため、現地スタッフは子供に慣れていてとても寛容。小さな子供連れの旅行でも周囲の目を気にせず、ノビノビと過ごせます。
リゾート島滞在では見られない、現地の人の暮らしを垣間見られるのも、ローカル島滞在の大きな魅力です。
日本からモルディブまでの直行便はありません(2023年7月執筆時点)。シンガポール航空(シンガポール経由)やスリランカ航空(コロンボ経由)がよく利用されています。筆者はタイが大好きなので、エアアジアなどのLCCを利用して一度バンコクまで行き、数日間観光してから再びLCCを利用してモルディブ(ヴェラナ空港)まで行くのが定番です。
マンタ乱舞が見られるハニファル湾が位置するのはバア環礁。ヴェラナ空港から国内線で30分ほど、空からの絶景を楽しめます。
バア環礁にはリゾート島が13島、ローカル島が10島ほどあります。その中で一番アクセスが良いのは、バア環礁唯一の国内線空港があるダラバンドゥ島。一周歩いて40分ほど、個人商店やカフェ、外国人ツーリスト向けの土産店も数軒あり、宿泊施設も10軒ほどあるローカル島です。
島内にはモルディブらしいゆったりとした時間が流れており、砂浜のビーチで泳いだり、地元民にまじって魚釣りをしたり、インド洋に沈む真っ赤な夕陽を眺めたり……。マンタ乱舞が見られるハニファル湾までは、ダラバンドゥ島からボートで20分ほどです。