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あったはずない「昭和」にハマる人続出!呂布カルマ、宇多丸も絶賛「架空昭和史」ってなんだ

バズってからのスピード感が異常に早かった

――発表し始めてからの反響は? プロハン:とにかく反応が早かったですね。僕はずっと音楽制作やDJをやってきて、インドネシア発祥のダンスミュージック「ファンコット」を日本に紹介したり、最近だと「レトロCM魔改造」っていう昔のCMを勝手にリミックスした動画シリーズを200本以上作ったりしていて。そうした活動を熱狂的におもしろがってくれる人はこれまでにもいましたが、こんなに始めてからすぐにバズって、あれよあれよという間に「個展やりましょう!」みたいに事が運んだのは初めてです。今までの創作活動と、形になるまでのスピード感がぜんぜん違うな、と。AIに対して皆が興味を持っている時流もあるのかもしれませんけれど。
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2023年5月27日、ギャラリー・パシオン・アカサカで開催された「架空昭和史写真展」

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大勢の人が集まった架空昭和史写真展

プロの絵描きが「AIすげぇ」と感動

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架空昭和史写真展の様子

――個展やグループ展をすでに何度か開催されていますが、いかがでしたか? プロハン:自分の手で描いたわけでもないAI生成画像で人生初の個展が実現すること自体、不思議でしたね。会場側の告知文に冗談半分でしょうが、「プロハンバーガー画伯」と書かれていて、自分で「画伯って言えんのか?」と疑問に思いました。でも、ガチで絵を描いてる方が来てくれて、「AIすげえ。この絵が数分でできるの?」って感動してたんですよ。その人の描く絵も少し架空昭和史に通じるレトロ感があって、めちゃ写実的で上手なんですけど、1枚描くのに何日もかかるそうで。そうやって苦労して絵を描いてる人が怒るでもなく、できあがった作品をおもしろがってくれて、「自分もAI画像生成を学びたい」とまで言ってくれたのは、嬉しかったですね。  考えてみたら、僕らのようにダンスミュージックを作るのでも、「キックの音からイチから作らないと気が済まない」って人もいれば、「サンプル素材やループ集を使い倒す」って人もいて。僕は後者なので、AIを使った作品づくりにも抵抗がなかったのかもしれません。手法は関係なく、できあがったものがおもしろければよし、みたいな。
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架空昭和史写真展で販売されていた作品

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AIで生成されたホタル族

――作品は販売もされてるんですよね? プロハン:Midjourneyは有料プランに加入していれば、商用利用OKになってるんですけど、はたして「AIアートをプリントアウトして額装したもの」にちゃんと価値を見出してくれる人がいるのか?という点では、大いに不安でした。でも、結果的にかなりの数の作品をご購入いただきまして、「こいつは時代がヤバいことになってるぜ!」と実感しました。おかげで、ずっと欲しかった電動アシスト自転車を購入できました(笑)。
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テクノロジーで現実と妄想の境界が曖昧に
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長年、医療や健康などのまじめな記事を書いていましたが、最近は「おじさん」や「おじさん予備軍」の男性がハッピーなおじさんライフを送るための情報をお伝えしたいと思っております。「DUB SQUAD」というテクノバンド、「TARO ACIDA」「DJチャラい先輩」などの名義でDJ活動もする浮ついたおじさんです

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