恋愛・結婚

「160センチの男性」が“身長コンプレックス”から解放された出来事

恋愛に臆病になっていた自分を立ち直らせてくれた

 最初は他愛のない話ばかりしていたが、途中で姉が「『休日もずっと家にいる』ってお母さん心配してたけど、彼女とかいないの?」と一言。そこで付き合っている女性がいないことを明かしたうえで、「姉ちゃんはさ、身長の低い男ってどう思う?」と尋ねたそうだ。 「このとき姉は、『理想を聞かれたら背は高いほうがいいって言う女子は多いだろうけど、実際にはそこまで気にしないよ』って答えたんです。それどころか『弟だからフォローするわけじゃないけど、むしろ気にするのは人柄や話をして感じた印象。大人になってからは特にそう思うかな』って。気を遣ってくれたのかもしれませんが、その言葉が不思議と心にスッと入ってきたんです」  さらに姉からはアプローチなどの実践的なポイントも指南してもらい、女性も参加する飲み会にも積極的に行くように。最初こそ不慣れゆえに上手くいかなかったが次第に不自然にならない程度には会話できるようになり、27歳で念願の初彼女をゲット。キャリア志向の強い人でコロナ期間中に別れてしまったが、昨年秋に同僚主催の飲み会で知り合った1歳下の女性と交際中だ。

自分にとってはコンプレックスでも相手は気にならない?

 彼女は竹沢さんより少し背が高く、ヒールの高い靴を履いた時はさらに身長差を感じることもあるほどだ。 「ちなみに彼女は昔から少しぽっちゃり体型らしく、本人はそのことをやたらと気にしてますが、僕は逆に好きなくらい。同じように彼女も男性の身長については全然気にならないそうで、お互い自分は気にしていても周りにとっては案外どうでもいいことなんだなって。それを実感するまでは長い時間がかかっちゃいましたが、姉の言葉がなければ今も恋愛弱者のままだったはず。そういう意味でも背中を押してくれたことは感謝しかありません。恥ずかしくて本人にはお礼は言えないですけど(苦笑)」  誰だって容姿に対するコンプレックスの1つや2つあるだろう。でも、それを気にしているのは案外本人だけなのかもしれない。 <TEXT/トシタカマサ>
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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