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“20年間無職”の子供部屋おじさん、家族の切実な思い――大反響・子供部屋おじさんトップ5

海外ボランティアから帰国後、完全に塞ぎ込む

バングラデシュ

バングラデシュのダッカ(写真/藤山ムツキ)

 しばらくしてから、2回目に訪れたバングラデシュで“何か”が起きたらしい。 「すごく精神的にショックな出来事があったようです。帰国後、ほとんど人との接触を避けるようになりました。ただ、それに関しても決して口を割らない。本当は、その後に専門学校に入る予定だったのですが、行きませんでした。そして、アルバイトもせず、そのまま引きこもりとなってしまったのです。  たしか、ユウが23歳の時ですかね。その頃は生きていた祖父もひどく心配していました。祖父はユウに買い物を頼み、そのお駄賃として小遣いをあげているようでした」  家族は困り果てていた。高橋さんも長男として責任を感じ、何度もユウさんの部屋まで足を運んで声をかけた。 「ユウは絵を描いたり写真を撮ったりするのが上手いので、芸術系の仕事を目指したらどうか、ギターを弾いているのでバンドでも組んでみたらどうか……など、いろいろと話しかけていました。それでも何も変化はありません。私が怒鳴っても、とくに言い返すこともなく、ただ聞いているだけ。反応がないのが寂しいですね。なんでこうなったのかな」
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年月は過ぎ、両親は高齢に…
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