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過熱する販売合戦で「お客を盗られた」。ズル過ぎる“売り上げトップ社員”に天罰が下るまで

 お店同士でサービスの質を競い合うことにはさまざまなメリットがあります。商品の価格からサービスに至るまで、私たちは多種多様な恩恵を受けます。ただ、常識はずれな行動は禁物です。今回は、家電量販店の新人スタッフによる行き過ぎた販売競争のエピソードです
家電量販店

※画像はイメージです(以下同じ)

 今回お話を聞いたのは、某家電量販店の白物家電フロアを担当している陣内マネージャー(仮名・34歳)。この春、フレッシュマン8名が彼の下に配属されたそうです。陣内マネージャーは、そんなフレッシュマンについて熱く語ってくれました。

今年の新入社員はアタリ!

「入社後、各々と面談してゆっくり話してみたんですけど、どのスタッフもすごく礼儀正しいんですよね。しかも誠実さも感じられて、みんな期待以上の新人でしたよ! 特に、フレッシュマンの矢崎くんにはいろいろな意味で注目していたんです。  なんか彼の目はいつも真剣で輝いていたんですよ。もちろん他の新人もみんなやる気のある表情なんですが、彼はその数段上をいくようなオーラが感じられたんですよ。あと、今まで見てきた中で一番メモをとっていましたね」

想像以上の仕事ぶりを見に来る同僚

 新人にとって初めての営業成績発表の日を迎え、案の定、矢崎くんはダントツでトップという結果だったと言います。 「やっぱりでしたね。予想通り、彼がダントツでした。成績が発表されてから彼の評判は爆上がりで、他のフロアのスタッフも矢崎くんの顔を見に来るぐらいに注目されていました。実は彼、接客業は学生時代にほんの数か月ほどしか経験がなかったらしいです。でも、彼のセールストークはまるでベテランの域なんですよ。お客さんのニーズをしっかり把握してから商品を薦めていたんですよね」  本当に新人かと疑うほどのスキルとノウハウが備わっていた矢崎くんに、陣内マネージャーは驚きを隠せなかったと言います。
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同期の進言によって発覚した問題
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愛犬ベルクちゃんと暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営
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