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「こっちも掃除してよ!」公園清掃員を悩ます“モンスター住人”が突然大人しくなったわけ

もしかして常習犯?

 さすがに耐えられなくなった加藤さんは、要望には応えられない旨を丁寧に説明したそうですが、なんとその女性は下品極まりない暴言を吐きながら自宅へ戻って行ったと言います。そして翌日会社で衝撃の事実を耳にします。 「あの女性が、区の担当部署に抗議の電話を入れたそうなんです。しかもその内容も『公園の清掃員が真面目ではない』などというでたらめな内容でした。私は、その女性の無茶苦茶な行動に、その場でしばらく立ち尽くしていました」  事態を重く見た会社側も、区の担当者に経緯の説明とともに、解決策の相談をしてくれたそうです。 「私の会社は随分前から区のお仕事を委託されていて、担当者の方も私たちの報告には真摯に受け止めてくれました。ただ、あまり詳しくは聞かなかったのですが、どうもその女性は以前にもおなじような行為をしていたそうで、区の担当者の方も少しあきれた表情を浮かべていたのを覚えています

突然音沙汰が無くなった女性

空き家 とにかく、区の担当者は事態を把握し対応を約束してくれたそうです。それからしばらく、その非常識な行動をする女性は見かけなくなったそうです。 「上司になんとなくそのことを話したら、どうやら区の担当者が数人で女性宅を訪れて話し合いの場を設けたようで、改心したのか大人しくなったとのことでした。別件で区が女性に対して催告している事案があったそうなんです。とにかくホッとしましたよ」  安堵の表情を浮かべながらそう話してくれた加藤さん。それからは、誰にも邪魔されることなく、本来の仕事に打ち込むことができるようになったと言います。 「ただ、なんか変な話なんですけど、あの女性宅の付近で作業をしていると、つい玄関のほうに目を向けてしまって……。まだどこかで恐れていたんですかね。でも、それからまたしばらくして会社の上司から連絡があり、その女性はどこかへ引っ越して行ったそうです。それを聞いてようやく安心できた気がします」 <TEXT/ベルクちゃん>
愛犬ベルクちゃんと暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営
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