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新人にパワハラしていた先輩を通報した結果…“モンスター新人の教育係”がたどる不運な人生

「みんな」で育てることでモンスターを排除

 モンスター新人が紛れ込むのは致しかない前提と割り切りましょう。では、新人ロシアンルーレットで外れてモンスター新人が配属されてきてしまった時の対処方法を解説します。それは、新人を教育担当一人に任せるのではなく、「みんな」で育てるようにすればいいのです。教育担当を担う上司・先輩が複数いる場合、3か月ごとに新人の教育担当を変えるのです。  半年~1年と長期間、新人と教育担当が同じままでは、新人教育が上手くいっていない場合、モンスター新人なのか、教育担当者の指導が下手なのか見抜きにくです。しかし、3か月単位で教育担当者を変えれば、課題が新人側か指導者側なのかがハッキリと見えます。  全員が「NO」なら、モンスター新人でなくても、その職場で成長するのは難しいので、新人の配置換えをすればいいです。全員が「NO」ではなく、新人と教育担当の間で上手くいった指導方法のコツを他の教育担当に共有すれば、部署全体の育成力が上がる効果もでます。

社内SNSにクローズのグループを作る

スマホ もうひとつの方法を解説します。今風に、社内SNSに新人と配属された部署全員、人事・役員を入れたクローズのグループを作ります。  そして、新人の行動計画・振り返り・ネクストアクションをアップさせ、上司や先輩に留まらず、他部署や同期もコメントを書き込んでいいようにします。要は「みんな」でよってたかって新人育成をするのです。  周りの目にさらされるので、誹謗中傷やハラスメント行為の抑制にもつながります。「言い訳」や「責任転換」には「悪いね」やフィードバックが集まるので、新人にありがちな悪気がない言動も、自分がズレていたと客観的に受け止めることができます。
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実はモンスターではなく正義の味方?
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人事・戦略コンサルタント。外資系や日系の大手企業から中堅企業まで24年間、600社以上の人事や働き方改革に従事。『「稼げる男」と「稼げない男」の習慣』(明日香出版社)、『「ラクして速い」が一番すごい』(ダイヤモンド社)はベストセラー
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