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三宅裕司72歳、“笑いと音楽の原点”を振り返る「落語はまだまだ年寄りが元気すぎる」

観る人全員が笑って、感動して

――東京新喜劇解散後、どういう経緯でSETを旗揚げしたのでしょうか。 三宅:どうしても喜劇がやりたかったので、「大江戸新喜劇」という劇団の旗揚げに参加したんですが、僕がやりたいこととは方向性が違ったんです。僕がやりたかったのは歌、ダンス、アクションも取り入れた、観る人全員が笑って感動してというエンターテイメントな劇団。それで1979年に大江戸新喜劇から15人を引き連れて、ミュージカル・アクション・コメディーを旗印にしたSETを旗揚げしました。 ――SETは1980年代に、三宅さんを中心にテレビやラジオの世界にも進出、押しも押されもせぬ劇団へと成長していきます。現在も旺盛な活動を続け、公演中の舞台「ラスト★アクションヒーロー~地方都市に手を出すな~」は本公演として61回を数えます。今回はどんなストーリーなのでしょうか。 三宅:ある地方都市で超小型スーパーコンピューターが開発されたのですが、これを悪のスパイ組織が手に入れると大変なことになる。そのスパイ組織と、それを阻止しようとする日本の公安警察の特別部隊がある地方都市に潜入して争奪戦を繰り広げる。男の友情を描いた、アクションに特化したストーリーです。

どれだけすごい喧嘩のシーンが作れるか

――SETが得意とする“アクションの集大成”とのことですが、見どころをお聞かせください。 三宅:3D映像などデジタルなものを一切使わないアナログな舞台で、大道具、照明、音響と、役者の肉体だけで、どれだけすごい喧嘩のシーンが作れるかにチャレンジしています。うちには体の動く若いメンバーがたくさんいますから、アクションシーンも素晴らしいですし、僕と小倉(久寛)が中心になって、爆笑シーンもふんだんに盛り込んでいるので、ぜひ楽しみにしてください。 取材・文/猪口貴裕 撮影/武田敏将
出版社勤務を経て、フリーの編集・ライターに。雑誌・WEB媒体で、映画・ドラマ・音楽・声優・お笑いなどのインタビュー記事を中心に執筆。芸能・エンタメ系のサイトやアイドル誌の編集も務める。
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劇団スーパー・エキセントリック・シアター 第61回本公演
「ラスト★アクションヒーロー~地方都市に手を出すな~」

日時:2023年10月19日(木)~10月29日(日)
場所:サンシャイン劇場

【作】𠮷井三奈子
【演出】三宅裕司
【出演】三宅裕司 小倉久寛
劇団スーパー・エキセントリック・シアター

劇団スーパー・エキセントリック・シアター第61回本公演は、とある地方都市に潜入した公安特殊部隊とスパイ組織による、極秘に開発された超小型スーパーコンピューターを巡るスパイアクション。純朴な町の人々を巻き込み水面下の攻防戦が繰り広げられる、男たちの熱き絆と友情の群像劇。劇団スーパー・エキセントリック・シアターが最も得意とする“アクションの集大成”。
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