父子家庭、介護職から銀座ホステスに「経済的に恵まれていた同級生が羨ましかった」
―[ナイトクイーンたちの仕事論]―
クラブ、キャバクラ、スナック。水商売で働く女性たちはどんな仕事観、ポリシーを持ち、日々の業務についているのだろうか。夜の街に足を踏み入れたきっかけから、接客の心得まで――男性ビジネスマン諸氏も参考にできる“夜の仕事論”について語ってもらった。
波乱万丈の人生で育まれた自立心と献身性 銀座 クラブ「ル・ジャルダン」あいさん
銀座の名物ママとしてメディア露出も多い望月明美氏がオーナーを務める「ル・ジャルダン」は1996年オープンの老舗で、長きにわたって銀座の夜を彩り続けている。 今年4月に神戸から上京して、すぐに「ル・ジャルダン」で働き始めたあいさんは、小さい頃から音楽を愛し、現在も歌手を目指してボイストレーニングにも通っている。銀座歴は半年ほどだが、ここに至るまではドラマのように波乱万丈なストーリーがあった。 ――この春、上京したばかりだそうですね。 あい:今年3月31日に神戸から引っ越してきたばかりです。時期が時期だけに引っ越し業者がいっぱいだったので、自分で引越しをしようと思ってレンタカーでハイエースを借りて。荷物も大きい家電などは処分して、服や最低限必要ものだけをダンボールに詰めて、一人で運転して上京しました。 ――一人で? 神戸から東京だと片道6,7時間かかりますよね。 あい:しかも乗り捨てができなかったんです。だから夜中の2時ぐらいに神戸を出て、東京に着いたのが午前9時ぐらい。ダンボール20箱分ぐらいの荷物を降ろして、宅配の受け取りなどがあったので午後4時過ぎぐらいに東京を出て、午後11時までにレンタカーを返さなきゃいけなかったんですけど、到着したのは30分遅刻して午後11時半。一日で1000km以上移動しました(笑)。 ――出身も神戸なんですか? あい:徳島県出身なんですけど、ずっと地元から出たいという思いがあって。高校卒業後は東京か関西に出ようと考えていたんですけど、父が病気になって。私が小さいときに両親が離婚したので、母がいないんですよ。妹もいるんですけど、父が心配だったので徳島を出ることができずに地元で就職をして。私が21歳のときに父が亡くなったので、そのタイミングで神戸での生活を始めました。宴会コンパニオンの仕事で接客業に目覚める
出版社勤務を経て、フリーの編集・ライターに。雑誌・WEB媒体で、映画・ドラマ・音楽・声優・お笑いなどのインタビュー記事を中心に執筆。芸能・エンタメ系のサイトやアイドル誌の編集も務める。
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