仕事

六本木のナンバー1キャバ嬢、最高月収は2千万円超「勝負事は絶対に負けたくない」

クラブ、キャバクラ、スナック。水商売で働く女性たちはどんな仕事観、ポリシーを持ち、日々の業務についているのだろうか。夜の街に足を踏み入れたきっかけから、接客の心得まで――男性ビジネスマン諸氏も参考にできる“夜の仕事論”について語ってもらった。

華咲くるみさん

六本木 キャバクラ「CLUBACERO」華咲くるみさん

 今年4月にオープンしたばかりの「CLUBACERO」は、六本木の中心地に居を構える高級キャバクラで、ブラックとゴールドを基調としたラグジュアリーな空間が、大人の時間を演出する。華咲くるみさんは同店のナンバー1で、格闘技大会のラウンドガールとしても活躍。以前は歌舞伎町の有名キャバ嬢として圧倒的な人気を誇った彼女が、なぜ新天地として六本木を選んだのか。 ――どういう経緯で夜のお仕事を始めたんですか。 華咲くるみ(以下、華咲):山形から上京して、千葉大学に通っていたんですけど、大学3年生のときに駅前のキャッチに声をかけられて。めっちゃ田舎者だったので、何も知らずに付いて行ったら津田沼のキャバクラだったんです。 ――水商売に抵抗はなかったんですか。 華咲:最初はありました。何なら当時は偏見があって、そういう業界で働いている人を見下していたところがあります。でも、いざ自分がやってみたら性に合っていて、すぐに売れました。 ――いきなり結果を出したんですね。 華咲:最初はノリと付き合いの良さだけで売れたんです。お店が地方だから、初心者の私でも通用して稼げているのかなと思って、「次は錦糸町!」みたいな感じで、どんどん東京の中心に近づいていって、最終的に歌舞伎町にたどり着いて。ナンバー1を狙っていたわけじゃなくて、せっかくキャバクラ嬢になったんだし、一度は歌舞伎町で働いてみたいなと。それで実際に働いてみたら、2ヶ月目にナンバー1が獲れて。それからは、今のお店で働くまで約7年間、歌舞伎町一筋でした。 ――どうして水商売に対する偏見がなくなったんですか? 華咲:この世界に入っていなかったら見えなかったところ、たとえばキャストの辛さや苦労を分かっていなかったから偏見があったんですけど、実際に働いてみて、トップの人たちは目標に向かって絶えず努力をしていて。だからこそ稼げているので、私も頑張ろうって刺激を受けました。あとお店を通じてたくさんの人に出会えて、救われることも多かったんです。

ずっと今よりも上を目標にやってきた

――地方と歌舞伎町では客層も違いますよね。 華咲:全然違いました。でも歌舞伎町は私にめっちゃ合っていたというか、キャラ的に場を盛り上げたり、アフターの付き合いを良くしたりっていうやり方をずっとしてきたので、寝ないで仕事に行くのも当たり前なぐらい飲むのが好きだし、人と関わるも大好きなので、天職なのかなって。 ――二日酔いで仕事が面倒だなと感じる日はないんですか? 華咲:正直、たまに酒鬱が入ることもあるんです。人と会い過ぎて、一人で田舎に行きたいなんて精神状態に追いやられることもあるんですけど、現場に出てくると「今日もやるぞ!」ってスイッチが入るんですよね。 ――いつ頃から本腰を入れて、水商売に従事しようと思ったのでしょうか。 華咲:最初は大学生のアルバイターだったので、週に何回も入るわけじゃなかったし、辞めている期間もあったんです。がっつり歌舞伎町で働くことになったのは、大学を卒業して就職もしたんですけど、将来は自分で会社を経営したいという気持ちが強くなって、そのためには今まで以上に稼がないといけないから半年で会社を辞めて。その間も夜職を掛け持ちしていたんですけど、歌舞伎町のキャバクラ一本に絞りました。 ――歌舞伎町は有名なキャバ嬢も多いですし、競争も激しいですけど、その辺もやりがいになりましたか? 華咲:そうですね。たくさんのライバルがいる中で、「この人が、このぐらいできているんだから、私はもっと頑張らなきゃ」と勉強しました。実は数字に満足したことって一度もなくて、ずっと今よりも上を目標にやってきました。ただ、誰かと同じやり方をしたとしても、自分は自分なんで、違ったやり方で特別感がないと売れないのかなと思っています。
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写真だと強めに見られがち(笑)
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出版社勤務を経て、フリーの編集・ライターに。雑誌・WEB媒体で、映画・ドラマ・音楽・声優・お笑いなどのインタビュー記事を中心に執筆。芸能・エンタメ系のサイトやアイドル誌の編集も務める。

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