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「キッチンの天板」はステンレスか人工大理石か、セラミックか?

完璧な性能を求めるなら「クォーツストーン」だ!

ステンレス以外であっても、どうにも一長一短がある素材だが、押村が愛してやまない素材がクォーツストーンだ。 tenban001「僕が推しているのはクォーツストーンです。水晶を砕いて、樹脂で固めた素材です。つくり方としては人造大理石に近いですね。僕がよく使っているのは、水晶の含有率が95%以上あるもので、硬く汚れず日焼けせず。本物の水晶を使っているので、質感も素晴らしい。ちょっと弱点が見当たらないです。最大のデメリットは、価格が高いということ」 と、クォーツストーンのよさを一通り説明したところで、あらためて押村は天板の重要性を語る。 tennban002「女性に限らず、キッチンにこだわる人は多いと思いますが、天板は特に毎日、目にして触るところ。ここにこだわらずにどうするのか、と思う場所です。とにかく、汚れにくく清掃しやすいものを選ぶことが最低条件。熱を使う場所なので、変色にも注意が必要です。まがいものの素材で、かつ白い色の天板などを選んでしまうと、すぐに真っ黄色になってしまうこともあります。熱に強い素材をきちんと選択してもらいたい。キッチンがいつも美しければ、毎日の炊事も楽しくなります。テンションが上がります。何でも豪華にすればいいというものではありませんが、僕はお金のかけどころの筆頭に、キッチンの天板を挙げたいと思っています」 素材によって良し悪しのある天板。さほど気にしない人もいれば、こだわりたい人もいるだろう。あとで後悔のない選択だけはしておきたい。 〈取材・文/ツクイヨシヒサ〉
(おしむらともや)スタイラス所属。20代で建築、都市計画、インテリア、暮らしについてカナダ、アメリカで学び、輸入住宅などを手掛けるも挫折、住宅とは何かを見失う。大手ハウスメーカーや大手デベロッパーにコンサルティングして感じた「業界の嘘」と「都合の良い慣習」に納得できず、悪しき慣習にまみれた日本の住宅づくりからの逸脱が始まり、住宅業界の異端児となり、1000棟以上の建築設計を手掛ける。2022年7月にYoutubeチャンネル『ジュータクギャング』を開設。近著『美しい家のつくりかた

美しい家のつくりかた美しい家のつくりかた

1000軒の家を建ててわかったこと

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