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有馬記念の傾向と対策。スタミナ×ローテーションで注目すべき3頭

注目馬①タイトルホルダー

 G1を3勝している名馬で、その内2勝が3000m超えというステイヤー。同馬はレースの上がり1ハロンが11.9秒以下だった場合は12戦して勝率16.7%であるのに対し、上がり1ハロンが12.0秒以上になると11戦して勝率45.5%を記録。明らかにスタミナ勝負に強いタイプといえるでしょう。  前走のジャパンカップはレースの上がり1ハロンが11.7秒とタイトルホルダーにとっては苦手な流れ。それでも天皇賞(秋)4着のダノンベルーガや前年のジャパンカップ勝ち馬ヴェラアズールに先着する5着は衰えを感じさせないレース振りでした。  また、前走ジャパンカップで1~3着だった馬は13頭が参戦して馬券内は3頭なのに対し、4~5着だった馬は7頭中4頭が馬券内に好走しています。6着以下に負けるような馬だと巻き返すのは困難なのですが、上位に善戦できる馬なら適性の違いで逆転が可能です。  2013年以降の有馬記念の上がり1ハロンの平均ラップは12.3秒。10回中9回で12.0秒以上のラップが記録されており、間違いなくタイトルホルダー向きのスタミナ勝負になるでしょう。現役屈指のスタミナを武器に上位争いを狙います。

注目馬②菊花賞組(タスティエーラ、ソールオリエンス)

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今年のダービー馬タスティエーラは3000mの菊花賞でも2着とスタミナの裏付けあり

 前述しているように長距離適性が重要な有馬記念において、最重要ステップレースとなっているのは菊花賞組。今年は勝ち馬ドゥレッツァこそ出走が叶いませんでしたが、2着タスティエーラと3着ソールオリエンスが出走します。  この2頭は今年のクラシック路線を牽引してきた素質馬で、タスティエーラは皐月賞2着、日本ダービー1着、菊花賞2着。ソールオリエンスは皐月賞1着、日本ダービー2着、菊花賞3着とどちらも全て上位争いをしています。
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消耗戦となった今年の皐月賞を大外一気で差し切ったソールオリエンス

 特に今年の皐月賞は重馬場で、レースの上がり3ハロンが37.2秒も要したスタミナ勝負となりました。このレースで後方から全馬をごぼう抜きしたソールオリエンスと、ハイペースを先行して粘り込んだタスティエーラのスタミナは非常に優秀と見ていいでしょう。古馬が相手の有馬記念でも2頭のスタミナは引けを取りません。  注目馬を3頭挙げましたが、父名を見るとドゥラメンテにキタサンブラックにサトノクラウン。奇しくも現在公開中のウマ娘で取り上げられている世代を親に持つ馬達になりました。ウマ娘ファンの方もそうでない方も、この3頭にぜひ注目してみてください! 文/安井涼太
各種メディアで活躍中の競馬予想家。新刊『安井式上がりXハロン攻略法(秀和システム)』が11月15日に発売された。『競走馬の適性を5つに分けて激走を見抜く! 脚質ギアファイブ(ガイドワークス)』『超穴馬の激走を見抜く! 追走力必勝法(秀和システム)』、『安井式ラップキャラ(ベストセラーズ)』など多数の書籍を執筆。
Twitter:@RyotaYasui

安井式上がりXハロン攻略法安井式上がりXハロン攻略法

(秀和システム)

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