鳴っていない携帯電話の音におびえる人、続出

ストレスや多忙からくる体調不良や仕事中につい出てしまう癖……。こうした”職場の奇病”は、ひょっとして心の悲鳴!? 放置しておくと大変なことになることも。なんでもかんでも「ストレス」と言うのもいかがなものかと思いつつ……。人員&コスト削減→業務量過多の労働デフレスパイラル状態の今、体の声に真摯に耳を傾けるべし!

【プレッシャーに負け】
鳴っていない携帯電話の音におびえる人、続出

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「納期に追われつつ、客の注文やクレームを直接受けて、皆、次第に壊れていく。これを仲間うちでは『デスマーチ』と呼んでいる」(35歳・男・SE)といった自虐的な人もいたが、許されない失敗、押し寄せる期日……。のしかかる重圧は十分に人を病ませる。

 多かったのが、「システムエラーが起こると深夜3時だろうが電話が鳴る日々。不眠症になったうえ、どこにいても携帯の着信音の幻聴が聞こえ、作業中、突然耳が聴こえなくなることも」(28歳・女・IT)、「テレアポ時代、片耳が急に聞こえなくなった」(27歳・男・通信)のような幻聴、難聴の症状だ。

 特に携帯電話への強迫症状は多いようで、幻聴のほか「携帯でいつも呼び出されていたら、毎晩夢の電話で起きるように」(35歳・男・商社)、「着信がないのに、胸ポケットの携帯が小刻みに震えている感じがする」(39歳・男・IT)といった悲痛な声は続々と報告された。

「TV放映される試合のオファーが初めてきたとき、死ぬほど嬉しかったと同時に強烈なプレッシャーが。気づけば3日に1個、肛門にイボ痔発生。減量しなきゃいけないのに、スムーズに排便もできない状況に」(35歳・男・格闘家)と、過ぎた後に笑い話にできればまだいいが、「特養老人ホームは重労働で精神的にもキツかったので、いつしか暗い人間になっていた」(33歳・女・派遣)、「仕事で追い詰められて笑顔がぎこちなくなり、プライベートでも笑えなくなった」(32歳・男・IT)と、性格にも影響が出始めたら要注意かも。

「新人時代、先輩の要求が厳しく一気に若白髪が増えた。先輩が怖すぎて、記憶がなくなることもしばしばあった」(32歳・女・販売)、「突然、動きが止まってしまう人がいた。問いかけにも応じず、顔をしかめたまま、ただボーッと一点を見つめている。数分すると仕事を再開するが、その間の記憶はない」(33歳・男・IT)と、人間だって負荷がかかればフリーズする。

 そう思うと、「難しい仕事の前にはなぜか必ず睡魔に襲われる。重要な打ち合わせに行く電車で思わず爆睡。乗り過ごして穴があいた」(28歳・男・IT)、「どんだけ休養しても会社に行くと眠い」(35歳・男・金融)のは一種の自己防衛なのかも。

◆医師の診断
心が携帯電話に支配され日常生活に支障が出たらヤバイ!
多かったのが携帯電話の幻聴。「電話をすぐに取れない、取りたくない状況がプレッシャーとなったのでは。症状を訴える多くの人は空耳レベルでは。むしろ、聴こえなくなる突発性難聴はすぐに病院へ」

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安岡博之氏
南赤坂クリニック院長。
ストレスドック及び、癌の免疫力などの検査をどこよりも早く取り入れた総合人間ドックを提供。早期発見を超えた予防医療を専門とする

― マジで怖い[職場の奇病]症例集【3】 ―




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