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決まった時間、決まった場所、決まった言葉で発症する奇病

ストレスや多忙からくる体調不良や仕事中につい出てしまう癖……。こうした”職場の奇病”は、ひょっとして心の悲鳴!? 放置しておくと大変なことになることも。なんでもかんでも「ストレス」と言うのもいかがなものかと思いつつ……。人員&コスト削減→業務量過多の労働デフレスパイラル状態の今、体の声に真摯に耳を傾けるべし!

【時間&状況で発症】
決まった時間、決まった場所、決まった言葉で発症

 体調不良の原因が職場にあるかどうかはわかりにくい。が、かくも体は正直か!?と思わされる事例が続々。まずは、あるデザイナー(25歳・女)の話から。

「専門学校を出て就職したデザイン会社でのこと。ある日の昼頃、顎に違和感があり、時間がたつにつれて、どんどん痛みが増していくんです。口が開けられないため、食べられるのはバナナくらい。空腹と痛みに耐えながら、山ほどの仕事をこなしていました」

 深夜になるとその痛みは、まるで象に踏まれたような激痛。にもかかわらず、

「仕事を終え帰宅し、最寄り駅に降り立った瞬間、痛みはケロリと消える。翌日も同じことの繰り返しで……歯科医には『ストレス性の顎関節症』と診断され、即、会社を辞めました」

 このほかにも、「外回りから会社に戻る夕方6時、日曜日の夜9時きっかりに蕁麻疹出る」(25歳・女・広告代理店)、「朝になると決まって、ギューと押されるような腹痛が続き、帰宅すると痛みは嘘のように消える」(33歳・女・出版)なんて話もあって、病の”規則正しさ”に驚くばかり。

 そう、体調不良のスイッチは千差万別。「オフィスには監視カメラがあり、社長の息子が常時チェックし、注意が入る」(36歳・服飾)という会社に勤めていた女性は、「街角の監視カメラや黒い半球体を見ると吐き気がする」という症状に悩まされた。フットサルの大会運営をする仕事で、ラフプレーをし、お客さんやスタッフを恫喝する”モンスタープレーヤー”の対応に追われていた男性は、「ある日、サッカーの試合をテレビで観ていると、突如、動悸が激しくなり、観戦不能に」(25歳・サービス)。

 その後、問題の客は去り、普通にサッカー観戦はできるようになったものの、「審判が詰め寄られるシーンで恐怖がフラッシュバックする日々が続いた」とか。

 また、あろうことか「W杯」がNGワードとなったライターも。「4年前のW杯開催直前に、関連本の緊急出版が決定。徹夜で原稿を書き続けて3日目、味噌汁を食べようとすると、自分ではちゃんと食べているつもりなのに、汁がだらだらと口からこぼれ……顔の左半分が麻痺していることに気がついた」(28歳・男)

 無事、仕事を終え、病院通いをするも、なかなか体調は回復せず、

「それどころか、TVなどで“W杯”という言葉を聞くたびに、顔の左の動きが鈍くなる」という症状にも見舞われたんだとか。で、ご想像のとおり、「W杯が終わったら、容体は急回復した」そう。

 まもなくW杯開催。症状が再発しないか……大丈夫?

◆医師の診断
奥歯を噛みしめ痛めるほどのストレスはありませんか?
「デザイナーの女性の顎関節症について、まず考えられるのは、数年来の慢性的な強い奥歯の噛みしめによる顎関節の炎症が原因の顎関節症ですね」

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安岡博之氏
南赤坂クリニック院長。
ストレスドック及び、癌の免疫力などの検査をどこよりも早く取り入れた総合人間ドックを提供。早期発見を超えた予防医療を専門とする

― マジで怖い[職場の奇病]症例集【1】 ―

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