ラ・リーガ「ソシエダ」メインスポンサーに日本企業。“異例の決定”の舞台裏にはネイマール、ダービッツらも認めた日本人
2024年1月11日、スペイン一部リーグ「ラ・リーガ」レアル・ソシエダのジャパンツアー開催が発表された。今回の試みはレアル・ソシエダとヤスダグループがパートナーシップを締結したことで実現したという。
そして、スペイン1部リーグ「ラ・リーガ」で躍進する世界的サッカークラブと日本企業のつながりには、世界中の一流サッカープレイヤーたちからも一目を置かれる日本人の存在があった。契約締結発表会にも登壇した「パートナーシップ締結のキーマン」である岡部将和氏に舞台裏を聞いた。
岡部氏は、“ドリブルデザイナー”の肩書きを持つドリブル専門の指導者であり、「99%抜けるドリブル理論」の持ち主。SNSの総フォロワー数は約220万人を誇り、SNS上で配信するドリブル動画の閲覧数は2億回再生を突破している。
日本国内だけでなく、世界中から注目されており、現在はスペインを拠点に“誰でも抜けるドリブラー”にするための指導を行っている。
「指導者として活動を始めた当初は、『プロのサッカー選手にもなっていない人間が指導できるわけがない』と批判的な意見が多かったです」と明かす岡部氏だが、子供たちへの地道な指導やSNSへの動画投稿を続けたことで転機が訪れる。
「僕の動画を見た日本代表の現役選手から、『ドリブルの指導をしてほしい』とSNSを通してオファーが届きました。いきなり連絡がきたので、最初は本人なのかなと少し疑ってしまいましたが……そこからプロの選手たちにも指導するようになりました」
2015年以降、プロ選手にドリブルを指導するようになった岡部氏は、同ポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウド、同ブラジル代表のネイマールなど名だたるスター選手とコラボしている。
「コラボ実現の経緯はそれぞれ異なるのですが、特に印象的だったのはネイマールとの出会いです。ネイマールは、とある会社の社長の方が紹介してくれました。その方がクローズドのフットサルを企画して、僕や当時の日本代表選手が呼ばれたのですが、僕がドリブルで相手を翻弄する姿に興味を持ってくれたんです。
そこでドリブルデザイナーであることを自己紹介し、『世界の有名選手と腕試しをさせてください』とその場でお願いしたところ、後日、ネイマールと対峙する場を設けてもらうことができました」
ネイマールにその実力を認められた岡部氏は、その後、元オランダ代表のエドガー・ダーヴィッツや元イタリア代表のマルコ・マテラッツィら世界最高峰のディフェンス能力を有する選手たちとも対戦した。
「2人とも対峙したときのプレッシャーがすごかったですし、駆け引きもめちゃくちゃうまかったです。何よりも本気で相手をしてくれたのがうれしかったですね。ダーヴィッツに本気を出してほしいとお願いしたときに、『ケガする準備はできている?』と答えてくれたのが印象に残っています。
マテラッツィはサービス精神旺盛で時間がない中でも僕の要求に答えてくれて。彼の守備範囲が知りたくて、『メジャーで足の長さを測らせてほしい』とお願いしたところ、快く引き受けてくれましたね」
現役引退後に「ドリブルデザイナー」に転身
世界中の名だたるスター選手を相手に腕試し
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