更新日:2024年01月18日 11:17
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スキー・スノボ人口が激減…今や「冬より夏の来場者のほうが多い」スキー場も

冬より夏の来場者のほうが多い

スキー

※決算短信より筆者作成

 日本スキー場開発が運営する白馬岩岳スノーリゾートは、夏にマウンテンリゾートとして運営しています。キャンプ用品を販売するスノーピーク監修のもと、岩岳山頂に「展望ピクニックラウンジ」などを併設。大自然を満喫できるリゾート施設としてリニューアルオープンしました。  2023年7月期における白馬岩岳スノーリゾートの夏の来場者は20万人。冬は12万人でした。今や夏の来場者の方が多いのです。夏の更なる集客増に貢献したのが、2020年8月に誕生した巨大ブランコ「ヤッホー!スウィング」でした。  このブランコが大人気となったことを受け、高さその3倍となる超巨大ブランコ「白馬ジャイアントスウィング」をオープンしました。料金は1人1回1000円。常識にとらわれない発想で集客強化を図っています。

海外のスキー客からは熱視線

 そうはいってもスキー場の本懐は冬。スキー・スノーボード客を獲得し、収益の柱となるリフトの稼動を上げなければなりません。  期待できるのが外国人スキー客。観光庁が行った「ターゲット国ニーズ調査」に興味深い結果が出ています。「今後訪日旅行でしたいことは?」という質問に対して、スキーと答えた中国人は31.9%。この数字はダイビング(19.8%)、ゴルフ(15.9%)などと比べても圧倒的に高くなっています。  オーストラリア、韓国、台湾においても似た結果が出ており、外国人観光客が日本でのスキーに注目していることがわかります。これは日本が雪質に優れ、スキー場に都市部からアクセスしやすく、円安で安く滞在することができるためです。  日本スキー場開発のインバウンド来場者数は、2023年7月期が16万7000人でした。比率は全体の1割程度にすぎませんが、2026年7月期に2倍の33万人まで引き上げる計画を立てています。旅行商品を充実させ、営業を強化してインバウンド需要獲得を本格化させます。 <TEXT/不破聡>
フリーライター。大企業から中小企業まで幅広く経営支援を行った経験を活かし、経済や金融に関連する記事を執筆中。得意領域は外食、ホテル、映画・ゲームなどエンターテインメント業界
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