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50代男性、早期退職後に大手企業とのギャップに苦戦「部下が誰もコピーを取ってくれない」――大反響トップ10

ハローワークに通い続ける日々

履歴書「前職を早期退職して、1年経った今でもハローワークに通っています。余談ですが、このことが原因で夫婦仲までもが修復困難な状況になりました」  早期退職はよく考えてから行動してほしいと、大塚さんは訴える。 「退職後の就職先や、先々のマネープランをしっかり見据えたうえで慎重に判断していれば、ここまで失うものはなかったと思います。年金受給まで退職金だけで食いつなぐことは難しいので、再就職でも前職に勝るとも劣らない年収は必須だと学びました」

希望退職者に対する条件が魅力的だった

 前田雄三さん(仮名・60代)は、国際的にも認知度が高く、会社名を聞けば誰でも分かる企業に勤めていた。 「私が50代の頃、社員の平均年齢を上げている40代・50代の社員数を減らすべく、インセンティブつきで希望退職者の募集が開始されました」  それは退職金の割増、会社による再就職先の斡旋・紹介、決定するまでの待機期間中の給与を全額支給するなど、社員が手をあげたくなるような魅力的な条件だった。  「当時、次長だった私は、『この先、会社にぶら下がっていても、私の先行きは必ずしも明るくはない。これ以上の出世は見込めないだろう』と考えました。そこで、『これはグッド・タイミングだ』と応募することにしたんです」  次長の次は、副部長、部長、副本部長、本部長、取締役、常務、専務、副社長、社長、副会長、会長……前田さんは「まだまだほど遠い」と感じていたそうだ。
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再就職先で苦難
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2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。

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