更新日:2024年03月07日 18:22
ライフ

「10年間で115駅」が廃止になったJR北海道。“もうじき営業終了”の5駅に足を運んでみた

⑤中ノ沢駅

 最後に紹介するのが函館本線の中ノ沢駅(北海道長万部町)。車掌車を待合室に改造した北海道ではよく見かけるタイプの無人駅だ。  停車するのは1日上下線ともに普通列車8本ずつだが、札幌―函館間を毎日11往復する特急『北斗』や1日平均50本と言われる貨物列車など通過する列車は非常に多い。  それでも町のホームページによれば、駅のある中ノ沢地区の人口は2月末時点で105人。駅とほぼ並行して走る国道5号線と海岸の間には住宅街が存在しているが地元の人は車で移動し、利用は通学で使う数名の学生に限定されているようだ。  ちなみに次の駅までは1時間半近くあったため、海鮮たっぷりの『浜ちゃんぽん』が名物という駅近くのドライブインで食事しようと向かうがこの日は生憎のお休み。ほかに飲食店やコンビニもないため、駅に戻るも日が沈んだ途端、大雪に。情緒を感じるレベルの降り方ではなかったが、そういうところも含めて北海道なのだろう。 =====  特に冬場は除雪のための人員やコストの問題もあるので仕方ないとはいえ、駅がまた消えゆくのはさびしい限り。せめて記憶の中にはしっかりと焼き付けておきたいと思う。 <TEXT/高島昌俊>
フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。3度の世界一周経験を持ち、これまで訪問した国は50か国以上。現在は東京と北海道で二拠点生活を送る。
1
2
3
おすすめ記事
ハッシュタグ