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“日本一寒い町”の夏の気温は?北海道でいちばん涼しい場所を求めて旅してみた

―[シリーズ・駅]―

厳しすぎる暑さの日本列島

 毎年7月から8月にかけての今の時期は、1年でもっとも暑い季節。昨年、東京でこの2か月の間に気温35℃以上を観測した猛暑日は22日。その多くが7月下旬から8月上旬に集中している。  今年は「昨年並みかそれ以上」と言われており、厳しすぎる暑さが当分続く見通し。そのため、週末や夏休みを利用して避暑地への旅行を計画している人も多いと思うが、この時期人気が高いのは北海道。本州以南に比べると夏場も涼しく、湿度も低いので過ごしやすいと言われているが、一方で道産子たちからは「北海道も十分暑いけど……」という悲鳴も聞かれる。  筆者は昨年7月末から8月頭にかけての約1週間、JRの『北海道フリーパス』という特急乗り放題の周遊券を使って道内各地を訪問。暑さがピークに達する時期をあえて選び、行く先々で現地の気温をチェックしてみた。

十勝地方は本州と変わらぬ暑さ

札幌

札幌駅。この日は気温31℃で日差しも強かった

 まずは札幌。夏らしい青空が広がり、駅前で気温を調べると11時56分の時点で31℃。実は、札幌駅から大通公園、さらにその先のすすきのまでは地下街が整備され、沿道のビルや商業施設には地下から直接出入りできる。  東京や大阪に比べるとまだマシだが、屋外だとジッとしているだけで汗が流れてくる。そのせいか駅構内や地下街に比べると、地上は駅前も人がまばらだ。  その札幌を離れ、次に向かったのは十勝平野の中央に位置する帯広。駅前にある温度計は、14時55分の時点でなんと34℃。北海道なので湿度が低いのはまだ救いだが、それにしても暑すぎる。
帯広

帯広駅。午後のもっとも暑い時間帯とはいえ、北海道で34℃はキツすぎる

 帯広のある十勝地方は、夏場の気温が高い地域として道内では有名。本当は名物の豚丼を食べようと思ったが、あまりの暑さで食欲が湧かずパス。代わりに食べた地元の牛乳で作った濃厚ソフトクリームの冷たさが本当に気持ちよかった。
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北海道なのに最高気温が36℃の町
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フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。3度の世界一周経験を持ち、これまで訪問した国は50か国以上。現在は東京と北海道で二拠点生活を送る。

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