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山奥で看板を掲げるだけで“時給1万円”の謎バイト。歯の少ない老人に「車に乗れ」と言われ…

「留守番をするだけ」のバイトをやることに

 もう1つはさらに謎の多い話だ。高坂正弘さん(仮名・40代)は、学生時代によく通っていたバーで常連のお客さんに不思議な勧誘を受けたそうだ。 「その常連さんは不動産関連の仕事をしている人だったんですけど、なんでも知り合いの家でただ留守番をするだけで良いという話でした。楽でいいなと思ってやることにしたんですが、事前にいくつか変なことを言われて。『物音は出さないように』とか『窓や玄関のドアは開けないように』とか言われて」  バイトの当日、行くことになった家は何の変哲もないごく普通の2階建ての一軒家。普段は誰かが住んでいることを思わせる生活感があったが、誰もいない状態だったという。 「夏の暑い日で、アイスコーヒーを飲みながら持ってきていた本を読んで過ごすことに。ふと気になって窓の方を見てみると、誰かが家の外で窓のすぐそばに立っていることに気づきました」  その人物は微動だにしない。高坂さんは興味本位で近づいてみることにした。 「薄いレースのカーテン越しに、年齢も性別もよくわからない細い人物がいて、カッと見開いた目で家の中をじっと見つめているんです」  怖くなり、奥の部屋に引っ込むことにしたが……。 「でも、どうしても気になるんです。やっぱりリビングに戻って窓の方を見ると、その人物は変わらず微動だにせずに、窓の外に立っていました。あまりにも動かないのが不気味で。怖くなって、奥の部屋に戻ったんですが、再度気になって戻る。その繰り返しでした」

家主はなぜか終始ニコニコしていた

 その人物はただ立っているだけなのだが、異様なのは何時間もそこに居続けていることだった。 「別に何をしてくるわけでもないんですが、あまりにも動かないのが怖くて。それに真夏の暑い日なのに、汗ひとつかかずにそこにいて……。気づいてから、ずっと鳥肌が立ちっぱなしの状態でした」  バイトを終えて、家主と話した時にも気になることがあったという。 「旦那さんの方と話したんですが、終始ニコニコしていたんですよね。例の窓の外にいたやつの話をしたら色々とされて……そいつのことを知っているみたいで。『その人とは目が合いましたか?』と聞かれたので、『合ったと思いますけど』と答えたんですが、その時が一番うれしそうな顔をしていたんです
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自宅でも頻繁に怪異が起こるようになり…
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込み入った話や怖い体験談を収集しているサラリーマンライター。趣味はドキュメンタリー番組を観ることと仏像フィギュア集め
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