2024年春ドラマ17本「3分で観たいドラマがわかる」ガイド。ベテランテレビ記者が解説
春ドラマが始まりました。プライムタイム(午後7時~11時)に17本もあります。そこで、全ドラマが3分で理解できるサマリーをテレビ取材歴30年以上のベテラン記者がまとめました。記者の目による期待度付きです。(期待度は☆☆☆が良作になる可能性大、☆☆が面白そう、☆がお好み次第。脚本家の作品名は代表作)
『燕は戻ってこない』(火曜午後10時、30日スタート)主演・石橋静河(29)、脚本・長田育惠氏(NHK『らんまん』)
派遣社員・大石リキ(石橋静河)は謝礼目的で「卵子提供」を決意する。しかし、その面談先で持ち掛けられたのは「代理出産」。元バレエダンサー(稲垣吾郎)とその妻(内田有紀)が、高額の謝礼と引き換えに自分たちの子を産んでほしいという。テーマは「命は誰のものか」。もっとも、堅いドラマになることはないようだ。☆☆
『%(パーセント)』(土曜午後10時、5月11日スタート)主演・伊藤万理華(28)、脚本・大池容子氏(NHK『エンディングカット』)
地方テレビ局の若手制作者・吉澤未来(伊藤)が初ドラマを撮るチャンスを得る。しかし、局から障がい者を登場させるよう条件を出され、戸惑う。やがて未来は車椅子に乗った高校生・ハル(和合由依)と出会った。未来はハルに魅力と可能性を感じ、ドラマ出演を依頼するが、ハルは「障がいを利用されるのは嫌」と拒否する。若者たちが自然体で多様性を考える物語。☆☆☆
『花咲舞が黙っていない』(土曜午後9時、13日スタート)主演・今田美桜(27)、脚本・松田裕子氏(日テレ『ごくせん』)ほか。
杏(37)の主演で2014年と翌15年にもドラマ化されたのは知られている通り。メガバンクの支店で窓口係をしていた花咲舞(今田)が、本部の支店統括部にある臨店班に異動となる。臨店班は問題ある支店へ出向き、解決を図る部署。身内にメスを入れるのだから、嫌われ役だった。おまけに舞の相棒(山本耕史)にはやる気が見られない。このコンビはハマリそう。☆☆
『街並み照らすヤツら』(土曜午後10時、27日スタート)主演・森本慎太郎(26)、脚本・高田亮氏(NHK『空白を満たしなさい』)ほか。
『セクシー田中さん』(2023年)の原作者・芦原妃名子さんが自死した問題に端を発し、予定されていたムロツヨシ(48)主演の『たーたん』が制作中止となったため、代わりに用意された。竹野正義(森本)はシャッター商店街内にある潰れかけたケーキ屋の店主。好人物なのだが、店と家族を守るため、とある悪事に手を染めてしまう。商店街をテーマとするドラマは古くて新しく、興味をそそる。☆☆
『ACMA:GAME アクマゲーム』(日曜午後10時30分、7日スタート) 主演・間宮祥太朗(30)、脚本・いずみ吉紘氏(TBS『南極大陸』)ほか。
織田輝朝(間宮)はある鍵の秘密を探るため、世界中を旅していた。鍵は「悪魔の鍵」と呼ばれ、全部で99本あり、すべて集めると、この世の全てを手にすることができる。輝朝が帰国するところから物語は始まる。日テレが超大型プロジェクトとしてドラマ化。物語のスケールも大きそう。☆☆☆
《NHK》
《日本テレビ》
放送コラムニスト/ジャーナリスト 1964年生まれ。スポーツニッポン新聞の文化部専門委員(放送記者クラブ)、「サンデー毎日」編集次長などを経て2019年に独立。放送批評誌「GALAC」前編集委員
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