恋愛・結婚

大阪キャバ嬢とホスト、電話番号交換から10年後。Facebookの「知り合いかも」に出てきてビックリ

ホストと電話番号を交換

夜のホスト

※写真はイメージです

 乗り気じゃなさそうな他の女の子たちを尻目に、颯爽とフロアを進んでホスト集団の席に着かせていただいた私。ホストは8人程の集団で、それぞれに女の子が着いて接客しました。  ここで、1対1のマンツーマンで接客する段取りになるのが主な流れなのですが、ホストたちがその場を仕切り、8対8でおしゃべりをすることに。  2012年当時のホストは、まだドラマ「人にやさしく」出演時の松岡充さんみたいな明るい髪色のややロングヘアで、シングルベッドのときのつんく♂さんみたいな細い眉毛、ビジュアル系バンドと、ギャル男の中間みたいな恰好をしていましたよね。  その場を仕切っていた1番声の大きなホストは、いじる女と、花として愛でる女を瞬時に仕分け、私は悲しいことにいじられる方の女として分別されました。 「出身どこ?新潟?リンゴ美味しいっぺ!みたいな顔してるもんね」いや、それは青森でしょ、と私は心の中でツッコミながら手を叩いて笑っている他の女の子たちと一緒に「ひどーい」とか言ってヘラヘラしていました。  隣にいたホストは「東北は綺麗な子が多いよね」とすかさずフォローしてくれました。さすがです。新潟県が東北地方なのかどうかはさておき、女の子扱いされた私がブヒブヒ喜んだことは言うまでもありません。  その後、ホスト集団はきっちり1セットでお会計をしてササっと退店。私は、「東北は綺麗な子が多いよね」とフォローしてくれたイケメンと帰り際に連絡先を交換して、彼らを見送りました。

ホストクラブに通うキャバ嬢も

   それ以降、イケメンからは「今日は出勤?一緒に頑張ろうね」的なショートメールが定期的に届くようになりました。そんなことを他の女の子に話すと、「それ営業だから」と一蹴され、そりゃそうだと数秒後に納得した私は彼に返信をしなくなりました。  このように、私の勤めていたキャバクラには、ホストに良いイメージを持っていないキャバ嬢が多いようでした。  しかし稀に(?)ホストクラブが好きなお姉さんもいます。  ある日お客様が「今日はもう少し飲みたい」とおっしゃったのに対して、彼が指名しているキャバ嬢が「だったらシャンパンが飲めるところに行こうよ」と打診。 「一緒に行こう」と、誘われてタクシーに乗り込み、一同は大阪ミナミの歓楽街・宗右衛門町に到着しました。「こっちこっち」と、お姉さんに手招きされてエントランスを抜けると、「いらっしゃいませ」と胸元が超はだけすぎている男たちが出迎えてくれました。ホストクラブでした。  シャンパンが飲めるところってここかよ。お客様のお金でホストクラブを利用するのはちょっとやりすぎじゃない?と若干引いてしまった小心者の私。  お客様はというと、ベルロゼ(すごく高いシャンパン)を楽しく召し上がって「そろそろ眠いから」と、お会計をして、私たちにタクシー代として1万円ずつ配って先にお帰りに。それを見送ったのち、お姉さんたちは「飲み直そう」と言って1万円札を握りしめてホストクラブへ戻っていきました。  私は眠かったので帰りました……。
次のページ
「知り合いかも」
1
2
3
1989年生まれ。新潟県長岡市出身。関西外国語大学卒業後、大阪市内の広告代理店に勤務する傍ら、キャバ嬢デビュー。結婚、離婚、地方の激安キャバクラを経て、現在は銀座ホステスとライターを兼業。X(旧Twitter):@mizuechan1989

記事一覧へ
おすすめ記事
ハッシュタグ