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Facebook疲れの原因と対処法とは?

濱野智史氏

濱野智史氏

 楽しかったFacebookライフがいつの間にか苦痛の種に。そんな人が続出する原因と対処法を、情報社会論を専門とする濱野智史氏に聞いた。

「“mixi疲れ”という言葉があるように、Facebookユーザーに見られるストレスやトラブルは、ほかのSNSの例と基本的には同じです。儀礼的なやりとりへの疲れ、恋愛関係のもつれなどでSNSから離れた人は、mixiでも多かったですから」

 一方でFacebookのトラブルには、そのユーザー層に起因するものもありそうだ。

「情報の拡散性が強いtwitterは、非常にざっくり見れば、オタク的な情報収集を好む人たちが盛り上がる場となっています。他方、Facebookは、本質的な部分はmixiに似ていて、そこから流れたリア充系の人に好まれています。そこにSNS初体験の40~50代のユーザーが参入したことで、『上司と友達になって利用しづらくなった』というような例が増えたのかもしれません」

 また、友達検索機能の進化が、ストレスに繫がっている可能性も考えられる。

「Facebookでは、『なぜこの人が?』と驚くようなレベルの知人まで、『知り合いかも?』のリストに表示されます。そして実名限定で、顔写真も載せる人が多いですから、会社の上司や、遠ざけていた知人などに見つかる人が増えたのでしょう。もともとSNSは気軽なコミュニケーションを楽しむ“タメ口のメディア”ですから、敬語が必要になったり、発言に気を使う人が増えたりすると、その良さも消えてしまいます」

◆タメ口で語れる相手を中心に友達を増やしていくべし!

 また「タグ付け」機能で、自分の写真や行動が勝手に広められたという苦情もよく耳にするが……。

「Facebookには、『楽しいことはすべて公開しよう』という、米国の“パーティ文化”的なノリがあります。mixiなどのSNSに慣れているユーザーならば、『勝手に人の写真は載せない』『このことを書いたらマズいかな』など、暗黙のルールに従って行動しますが、初めてSNSに触れた人は、知らずに友人の気に障る行動をしている可能性もあります」

 では、快適に利用するには?

「まず大前提は、現実空間でされたらイヤなことはネットでもしないこと。また無闇に友達申請をせず、フラットな関係で、タメ口で楽しく語れる人を中心に友人を増やしていくといいでしょうね。あと、ストレスに感じていることを、飲み会などでネタにするのもいいかもしれません。話せば気が楽になりますし、SNSの常識は実体験以外でなかなか学べませんから、トラブルを共有するだけでも大きな意味がありますよ」

【濱野智史氏】
批評家、日本技芸リサーチャー。専攻は情報社会論。著書に『アーキテクチャの生態系』など。今年1月には、宇野常寛氏との共著『希望論―2010年代の文化と社会』を発表

取材.文/古澤誠一郎 黒田知道 上野 智(ミドルマン) 港乃ヨーコ 安田はつね(本誌)
― Facebookのバカヤロー!【9】 ―

アーキテクチャの生態系

新世代の社会分析




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