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新築戸建て採用率70%超の外壁材「サイディング」を使ってはいけない理由

「モルタル+吹き付け塗装」の組み合わせこそ至高の外壁

では、押村はどんな外壁材を使っているのか。 gaiheki001gaiheki002gaiheki003「もっとも美しい外壁として、僕が辿り着いた答えはモルタルに吹き付け塗装です。近年のモルタルは進化が著しく、メンテンスがしやすくなり、扱いやすいものになりました。そのうえにセラミック塗装を施すことで、ひび割れに強い耐性をプラスしています。工期の長さが難点ですが、美しい家を建てたいのであれば、必要経費となります。見た目は安っぽくともコストを削減するためにサイディングを選ぶことを否定はしませんが、外観の美しさにこだわりたいのであればサイディングは使わないということです」 養生期間なども要する押村の施工法だと2か月はかかるという。こだわりの仕事というしかない。 「サイディング以外の建材には、軽量気泡コンクリートというボードを貼っていくタイプのものがあります。軽いのでマンションやビルに採用されることが多く、部材としては悪くはないのですが、いかんせん継ぎ目の部分が目立ち、見た目はいまいちです。タイルやレンガといった伝統的な外壁材は、個人的には好きなのですが、メンテナンス面にやや難ありです。費用も高額になります」 最近よく耳にするようになったガルバリウム鋼板はどうだろうか。アルミニウムと亜鉛の合金を、メッキに使った鋼板で、シンプルでモダンだということで支持が広がっている。 「倉庫のような外観の家を建てたいのであれば止めはしませんが、凹みや傷に弱く、僕の選択肢には入らないですね。こうした話自体、ポジショントークと両断されるのでしょうが、外壁選びを考えるきっかけになってほしいと思います」 家々の外壁を見比べてみると、また違った街の風景が見えてくるはずだ。 〈取材・文/ツクイヨシヒサ〉
(おしむらともや)スタイラス所属。20代で建築、都市計画、インテリア、暮らしについてカナダ、アメリカで学び、輸入住宅などを手掛けるも挫折、住宅とは何かを見失う。大手ハウスメーカーや大手デベロッパーにコンサルティングして感じた「業界の嘘」と「都合の良い慣習」に納得できず、悪しき慣習にまみれた日本の住宅づくりからの逸脱が始まり、住宅業界の異端児となり、1000棟以上の建築設計を手掛ける。2022年7月にYoutubeチャンネル『ジュータクギャング』を開設。近著『美しい家のつくりかた

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1000軒の家を建ててわかったこと

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