住宅ローン「固定と変動どちらを選ぶべき」論争にプロが断言。損しない方法と賢く借りるコツ
―[絶対に損しない家の買い方]―
日本銀行が「マイナス金利政策」を解除し、今後は家を購入する際の住宅ローン金利にも影響が見込まれる。いったい、どうするべきか……。
20万人が利用する日本最大級の住宅ローン比較診断サービス「モゲチェック」。その立ち上げメンバーにして取締役COOであるのが、モゲ澤こと塩澤崇氏だ。モルガン・スタンレー証券やボストン・コンサルティング・グループでの経験に基づくわかりやすい解説に定評があり、住宅ローンアナリストとしての知見を活かし、さまざまなメディアへの出演も多くこなしている。
そんな塩澤氏は「住宅ローンは受験勉強と同じ。準備をして本番に挑む必要がある」と語る。金利や物件価格が上昇する中で、賢くお得に家を買うヒントを塩澤氏直々に伝授してもらった。今回はまず、初心者が知っておくべき住宅ローンの鉄則や、変動金利か固定金利どちらがお得なのか? さらには、万が一の事態に備えた団信(団体信用生命保険)で絶対につけるべき保障を聞いた。
Contents
いよいよ金利引き上げ。今後はどうなる?
「ダラダラ賃貸」は絶対にNG、社宅も要注意
全国で約800もある金融機関の住宅ローンは何を見るべき?
住宅を買う際にはまず、“いくらの物件を買うか?”という予算を考える必要があります。予算の目安は、収入の7倍までです。例えば年収500万円なら、3500万円ですね。家計に余裕を持たせたいのであれば、収入の5倍までを目安に考えるといいでしょう。今後の金利上昇が心配な方は5倍までをオススメします。
次に、住宅ローンの選び方に気をつけましょう。無頓着な人は給料の振り込みで使っているメインバンクから住宅ローンを借りたり、友人や不動産業者の勧めで決め打ちをしてしまいがちですが、絶対にやってはいけません。当たり前のことなんですが、ちゃんと自分で比較して選んだほうがいいんです。
とはいえ、銀行だけではなく、信用金庫やJAなども含めて全国には約800の金融機関が存在し、ほぼ全てが住宅ローンの商品を提供しています。しっかりと比較する必要があるのです。何を基準で選ぶべきかというと、住宅ローンの鉄則の一つ目は「金利」です。
「金利」とは、借りるための費用です。銀行はタダでお金を貸してくれるわけではありませんから。金額が大きい住宅ローンでは、数パーセントの差で大きく変わってきます。金利が低い銀行を選びましょう。
金利には「変動金利」か「固定金利」から選ぶことになり、現在の変動金利はおおよそ0.4%前後です。固定金利には代表的な商品として「フラット35」というものがあり、おおよそ1.8%程度です。変動金利が0.4%、固定金利は1.8%から低ければ低いほど、優れていると言えます。
「固定金利」と「変動金利」どちらが“お得”?
「団信」で絶対につけるべき保障は?
住宅ローンの鉄則の二つ目は「団信(団体信用生命保険)」です。団信とは、お金を借りた人が死亡したり高度障害になってしまった場合、住宅ローンが免除される仕組みです。実はこの保障内容が、銀行選びにおいて非常に重要なのです。
コツは、団信の疾病保障が無料で付いている銀行を選ぶことです。一般的には、がんや心筋梗塞などの病気の保障を付けるには、追加の金利が上乗せされてしまいます。しかし無料でこれらの保障がついてくる銀行もあります。
例えばauじぶん銀行では、無料でがんの50%補償や4つの疾病保障がついてきます。これは、がんと診断された場合には半分の負担が免除されるという保障です。4つの疾病保障とは、心筋梗塞や脳卒中などの病気にかかり、入院や働けなくなった場合には、同様に負担が免除されるということです。これらの保障が、金利に上乗せされることなくついてきます。
4大疾病、7大疾病など保障にも色々と種類がありますが、一つだけ選ぶとしたら、「がん保障」です。
がんは死亡原因の上位に位置しますし、がんになった場合、入院や働けなくなるなど、経済的な負担が生じることがあります。
近年の医療技術の進歩により、がんの早期発見が可能になりました。健康診断で初期のがんが見つかり、治療費用がかかる場合でも、がん保険に入っていれば安心ですし、団信の種類によっては住宅ローンの支払いが免除されるものもあります。初期がんであれば治癒することもあります。がんも消えて住宅ローンも消える、そんなお得な保障にはいらない理由はないと思います。次の記事では、「狙い目の銀行」について紹介していきます。(全3回/1回目)
【全3回の記事一覧を見る】⇒10分で完全解説!金利上昇時代の住宅ローンで「絶対に得する」攻略法
<取材・構成/綾部まと>
―[絶対に損しない家の買い方]―
東京大学大学院修了後、モルガン・スタンレー証券で住宅ローン証券化を推進。その後、ボストン・コンサルティング・グループで金融機関向け戦略コンサルティングを手掛け、現在は20万人が使う住宅ローン比較診断サービス「モゲチェック」を運営。年間100本以上のTVや新聞取材を受け、住宅ローンアナリストとして情報発信中。「モゲ澤」の愛称も。著書に『金利が上がっても、 住宅ローンは「変動」で借りなさい』(ダイヤモンド社)がある。Xは@takashishiozawa、YouTubeは@mogecheck-shiozawa
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『金利が上がっても、 住宅ローンは「変動」で借りなさい』 日本最大級の住宅ローン比較サービス「モゲチェック」を運営する著者だから書けた、住宅ローン本の決定版!新時代に対応した最新金融リテラシーが詰まった1冊
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