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知らないと死ぬ「生水を“安全な飲料水”に変える」技術。ペットボトルでも代用可能

煮沸消毒とろ過の方法

 サバイバルの状況では、水にあたることは死を意味するといわれている。どういうことかというと、もし水にあたって下痢をし脱水症状になっても、それを補う水がないのだからいずれ命を落とすということである。  だから、すでに述べたように、少しでも疑わしければ何かしらの浄水処理をしなければならない。

焚き火で火を起こすことができ、水を煮沸させる容器があれば煮沸消毒が簡単で、効果も高い

 アウトドアでやるなら、やはり簡単で浄水力も高い煮沸がおすすめだ。また、身近にあるものでろ過器をつくることもできる。手づくりのろ過器では、バクテリアは除けない。しかし細かな不純物や濁り、においを取ることができるし、砕いた炭を使えば味も格段によくなる。

ペットボトルでできるろ過装置。砂利、砂、さらに炭があればより浄水効果が増す

ほかにも紫外線を利用するなど、いろいろな浄水方法がある

 バクテリアが除けないのなら意味がないと思うかもしれないが、色やにおい、味というのも、心のエネルギーを保つために大切なものだと私は思う。ろ過してから煮沸をすれば、濁りがなく、おいしい飲料水を得ることができる。 <文/川口 拓、原 太一(Great Rhythm) 写真/原 太一(Great Rhythm) イラスト/さじろう>
1990年代よりカナダ、アメリカのサバイバルスクールでサバイバル技術やネイティブアメリカンの古来の教えを学び、2001年にブッシュクラフトやサバイバルの技術を伝える自然学校「WILD ANDNATIVE」を設立。地球とのつながりを感じる自然体験プログラムを実施している。2013年に一般社団法人「危機管理リーダー教育協会」を設立。執筆活動、テレビや雑誌などのメディア協力も積極的に行い、技術を広く共有している。CMLEブッシュクラフトインストラクター養成トレーナー、Japan Bushcraft School校長、Japan Urban Survival School校長、自衛隊危機管理教官、自衛隊サバイバル教官
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