“前職は体育教師”のホストが「年間3億円弱」売り上げるまで。1日4時間睡眠で働くも「全然余裕だった」
月間の最高売上が6500万円を記録した人気ホストの叶成(かのう・せい)さん(30歳・@Sei_Kanou)。ホストになる前は、中学校の体育教師として働いていたという異色の経歴を持つ。
本気でプロ野球選手を目指した高校球児、クラスを受け持っていた体育教師ーー成さんはどのような道を歩んで、ナンバー1ホストになったのだろうか。
シングルマザーだった母だけでなく、祖母、姉と女性に囲まれて育った成さんは「家の中にいてもつまらないから」と、物心ついた頃から外で活発に遊ぶ子どもだった。どのスポーツもまんべんなく得意だったが、特にのめり込んだのが野球だ。
「公立ながらプロスポーツ選手を多く輩出している高校に、野球推薦で入学しました。部活は週6日あって、月曜日だけ自主練で自由参加だったのですが、自分はその日も休まず練習していました。1年間、ずっと野球漬けでしたね。でも2年に進学したら上手い後輩がたくさん入ってきて、自分が守っていたショートを奪われてしまい……。それに、身長が166cmから伸びず、体格面で限界を感じるようになりました」
高校に入学したとき、背が高くなることを期待して2Lのユニフォームを買ったが、卒業するまでぶかぶかのまま着続けたのだそう。プロ野球選手の道は諦めたが、新たに志したのが教師の道だ。
「高校で友だちに会うのが楽しかったし、学校自体が好きだったんです。この環境にずっといられたらいいなと思い、教師を目指して教育学部のある大学に進学しました」
大学での教職課程を経て教員免許を取得し、体育教師として、地元の中学校で働き始めた。生徒と年齢が近かったためフレンドリーに接していたが、女子に注意することが苦手だったそう。
「生まれ育った環境の影響なのか、女性の感情に敏感な性格なので、女子生徒には怒れなかったんです。それにリーダー格から敵視されると、もめごとがどんどん大きくなってしまう。だから女子生徒の指導は、自分より彼女たちの気持ちが分かる女性の先生に任せていました。
代わりに、男子生徒には厳しく接していました。とは言っても、頭ごなしに怒ることはしていません。例えば、掃除をサボっている生徒を見かけたとき『ちゃんとやれ』って言うのは簡単だけど、あまり響かない。まずは『掃除めんどくさいよね。先生も苦手だよ』と共感した後、『でも周りの友だちにはどう映るんだろう。サボってる奴だと思われるの嫌じゃない? 残りの時間だけでも掃除しておかない?』と話しかけるなど、生徒自らが前向きに取り組みたくなるようなコミュニケーションを心がけていました」
本気でプロ野球選手を目指すも、身長が伸びず挫折
女子生徒には怒れなかった高校教師時代
IT企業の広報兼フリーライター。元レースクイーン。よく書くテーマはキャリアや女性の働き方など。好きなお酒はレモンサワーです
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