年収800万円から生活保護に転落…「娘の結婚式までは死ねない」――大反響トップ5・年収が激減した人たちの後悔
あのときの決断で年収が激減してしまった人たち。これまで取材した記事の中から、そんな彼らの後悔の声を集めてみた。今回は反響の大きかった2019年の記事をランキング形式で発表する。第2位の記事はこちら!(初公開2019年4月5日 記事は取材時の状況です)
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「ギリギリ逃げ切れるはず!」。そんな楽観的な見方をしがちな50代だが、少し目を凝らせば、すぐそこは阿鼻叫喚の地獄絵図。「転職・独立」というフロンティアは、弱肉強食の厳しい世界でもある。会社を飛び出した男たちを待ち受けていた運命とは? その過酷な現実に迫る。
年収800万円→43歳で転落→年収240万円
田上康孝さん(仮名・54歳・バツ1)駐輪場勤務
働き方改革で転職・独立を煽る向きも散見されるが、多大な転落へのリスクが潜んでいることも忘れてはならない。田上さんは中卒ながら建築系の職場で実直に働き、元請けからの評判も良く、30代後半で年収600万円に達した。
「当時は一応正社員。ですが、社会保険などの福利厚生がほとんどなかった。建築系ではこうしたケースが珍しくなく、『だったら独立したほうがマシ』と40歳の時に自分の屋号で仕事を始めたんです」
もともと有能だった田上さんの元には仕事が集まり、年収は800万円にアップ。だが、そこが転落の入り口だった。
「仕事のやり方、責任、業務量が激変しました。一人親方なので、現場の管理から元請けと職人の調整まで、面倒な仕事を膨大に抱えなくてはいけない。現場で何かあれば、365日24時間飛んでいく。5時間睡眠の日々が続き、休みはなし。特に、元請けのニーズを満たしつつ、職人の生活も考えてやらないといけないという精神的なプレッシャーが大きかったですね。そんな暮らしの中で、徐々に狂っていったんでしょう。この世から消えてなくなりたいとばかり思うようになり、3年後にすべてを放り出して失踪したんです」
有能ゆえに独立するも、プレッシャーで疾走。生活保護に
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