更新日:2024年05月30日 19:20
エンタメ

若手4人組バンドの「甲子園応援曲」が炎上…浮き彫りになった“日本の音楽シーンが抱える課題”

一見個性豊かだが、実は同じ方向の表現に収まっていく若手たち

 それは、みんな好きなように自由にやりなさい、と言えば聞こえはいいかもしれないけれども、元のルールを知らなければ、逸脱する自由などわかりっこありません。 「ねぐせ。」に限らず、若いバンドが一見個性豊かで天真爛漫に見えながら、よく聞けば小器用で同じ方向の表現に収まっていくのは、なんの手引書もない状況で、ただ途方に暮れているようにも感じるのですね。  そうした貧しい環境において、値下げ競争のようなチキンレースを若いミュージシャンは課されている。ありえない誤字、あまりにも幼い謝罪文は、そのあらわれと言うべきなのでしょう。  今回はミスで注目を集めた「ねぐせ。」ですが、彼らの曲も日本の音楽シーンが抱える様々な課題を浮き彫りにしているのだと思います。 文/石黒隆之
音楽批評の他、スポーツ、エンタメ、政治について執筆。『新潮』『ユリイカ』等に音楽評論を寄稿。『Number』等でスポーツ取材の経験もあり。Twitter: @TakayukiIshigu4
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