更新日:2024年06月17日 14:59
エンタメ

“小さな古畑”ツートン青木が語る「古畑任三郎」の魅力「田村正和さんは亡くなった感じがしない」

好きな回は中森明菜、明石家さんまが犯人

“小さな古畑任三郎”ツートン青木

即興の古畑モノマネが披露される場面も

――元ネタがあったなんて知らなかったです。 ツートン:そういえば前にテレビの企画で本物の刑事コロンボの役者ピーター・フォークに会いに行ったことがあったんですけど、15分くらい遅刻してしまって、彼を怒らせてしまったことがありました。  遅れて家にお邪魔したら、「ちょっと準備するから待っていてくれ」と言われ、20分くらい待たされました。これはなんの準備なんだろう。きっと遅れてきたことへの当てつけだなと思いました。そのあとちゃんと話はしてもらったんですが、なんだか機嫌が悪いなーといった印象です。 「演技で使っていたコートを見せてくれ」と言ったら40分くらい待たされたり……。でも彼はその後すぐ亡くなってしまったから、最後に彼に会った日本人は僕なんじゃないかな。 ――そんなエピソードが。ツートンさんが好きな古畑任三郎のエピソードは何ですか? ツートン:第1シリーズの1話、中森明菜さんの「死者からの伝言」ですかね。中森さんが「泣いて良いですか?」って言うセリフがあるんですが、かなりグッときました。まだ田村さんのなかで古畑任三郎の役作りが完璧に決め切っていない時期で、演技が結構シリアスで、どことなく田村正和さんの素がまだ残っている気がするんです。  第1シリーズ2話の堺正章さんの回「動く死体」もよかったですね。古畑に一杯食わされた堺さんの「あのやろう〜!」っていう演技が凄すぎました。役者さんが違うとこんなにも表現方法が変わるのかと驚きましたよ。他には第2シリーズの1話の明石家さんまさんの回「しゃべりすぎた男」も好きでしたね。裁判所の中で事件が完結する回です。古畑が濡れ衣を着させられた部下を必死で守る姿に感動してしまうんです。

一度だけ古畑が犯人を叩いた回とは?

“小さな古畑任三郎”ツートン青木――シーズン1からシーズン2にかけて田村さんの演技も変わっていきますよね。 ツートン:第1シリーズの時は、古畑は犯人を諭すような終わり方が多かったのですが、第2シリーズとなるとキャラが固まってきたのかどんどん強いことをいうようになりました。4話の木村拓哉さんの回「赤か、青か」なんて、古畑が初めて人に手をあげたんですよ。「そんなくだらないことで爆破事件を起こしたのか!」って怒ってキムタクを叩いていて。まあ、人を叩くのはその1回だけだったんですけど、怒りを抑えられないような演技が衝撃的でしたね。  ちなみに今回の再放送ではいままで再放送禁止だった「赤か、青か」も、フジテレビが権利関係をしっかりしてくれたみたいで、地上波で放送されたんですよ。あの伝説の回が、リマスターされてさらにキレイになったバージョンで見られるなんて、ほんと嬉しいですね。まあDVDは持っているのでそれを見ればいいんですが、テレビで再放送されるという、この嬉しさは伝わらないだろうな〜。 ――古畑任三郎のすごいなという所は他にありますか? ツートン:ほとんどのシーンがセリフを撮り直さず一発撮りの所ですかね。田村さんは自身のセリフだけでなく、共演者のセリフまで完璧に覚えて現場には台本を持ち込まない主義だったので、他の役者さんは相当なプレッシャーだったと思います。観ていると、わかりますが、明らかにワンカットで撮っている長尺のセリフが多いんですよ。
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田村正和さんはまだ生きている
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’92年神奈川県鎌倉市出身。ライター業、イベント企画、映像編集で生計を立てています。レビュー、取材、インタビュー記事などを執筆。Twitter:@yamazaki_naoya

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【ツートン青木復活&バースデーコンサート】
2024年7月14日 開場15:00、開演15:30~18:00予定
小田原三の丸ホール(大ホール)にて開催予定
プレミアム席5000円、全席指定SS席にて販売中
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