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パチスロ「セット打法」で稼いだ50歳の元パチプロ。“裏モノ攻略グループ”に関わった男の末路は…

セット打法を使う前に連チャン

パチプロ かくして数日後、大場さんはヤマちゃんと一緒にJRに乗り込み、神奈川県某所のホールを訪れることになる。 「前日に手順が書かれたペラを渡されてて、暗記してできるようにしておいてくれと。とにかく手順通りに打てばビッグボーナスのフラグが立って狙えば揃う。オマケに連チャン抽選もしているので、運がよければそのまま連チャン突入もすると。 ヤマちゃんからは『1万円くらい使ったらセットやって、連チャン入ったらそのまま打って、ノマれそうになったらセット使って、終わるときは合図するからそれまでは店内で会話しないで』って言われたんですが……。私、なんとお座り一発をかましてしまいまして、初ビッグから連チャンしちゃったんですよ(笑)。それで、ある程度打ってからセット打法やったんですが、本当にビッグが揃うんです。あの時の衝撃はすごかったですね」

勝手にセット打法をすることは厳禁

 その日は2人で8000枚ほど抜き、店員にもバレることなく終了。大場さんは勝ち金の半分、約4万円を手にした。この日を境に、大場さんは数か月に1度のペースでヤマちゃんから声が掛かり、セット打法を駆使して“抜き”をすることになる。 「ヤマちゃんはあるグループに属しているようで、そこからの指示を受けてセット打法をやってたんです。もちろんのことながら、勝手にホールへ行ってセット打法で抜くなんてことは厳禁。『もし、それやったらすぐにバレるからさ、やんないほうがいいと思うよ』って言われたときは、背筋に冷たいものが走りましたね」  こうしてセット打法グループの末端に脚を突っ込んだ大場さん。そしてセット打法の“ネタの出所”についてヤマちゃんに聞いてみることに……。  大場さんの人生は、ここからさらに大きく変わっていくことになる。 取材・文/谷本ススム
グルメ、カルチャー、ギャンブルまで、面白いと思ったらとことん突っ走って取材するフットワークの軽さが売り。業界紙、週刊誌を経て、気がつけば今に至る40代ライター
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