[平成生まれOL]はバブル世代より使える!?
’12年の新入社員が入ってきて数か月、「自分には手が負えない」とあきらめている人も多かろう。だが、その生態をしっかり把握して臨めば、最強の人材になる可能性があるという。そこで、まずは、彼女たちの生態を知るべく、社会学者の阿部真大氏と理学博士のぐっどうぃる氏に、今年の新入女子社員たちの特徴について聞いた。
◆実はゆとり世代は優秀だった!?
ゆとり世代は空気を読むからこそ、なかには空気を読みすぎて過剰適応する人がいると社会学者の阿部真大氏は指摘する。
「例えば、『新製品についてどう思う?』と聞かれれば『いいですね』と答え、『この商品ダメだよね?』と聞かれれば『そうですね』と答えてしまう。つまり、合わせることは上手だけれども、自分の意見が言えない。こうした姿勢に対して上の世代は『自分のやりたいことがない』と批判することが多いですよね。でも、空気を読まずに根性論を押し通す団塊世代や、ノリだけで自分のやりたいことを優先するバブル世代よりも、よほど使える人材だと思いますよ」
生命科学的視点に立ち人の心を分析する理学博士のぐっどうぃる氏は、すぐに「ゆとりはダメ」と批判するのは早計、と指摘する。
「『職場での居眠り』『度重なる遅刻』『お泊まり後、翌日も同じ洋服での出社』などに対して、『ゆとりはこれだから』と上の世代が批判しますが、こうした問題のほとんどは、昔から『若者』に対して上の世代が抱いてきた不満と実は変わっていないんです。本当に今の世代っぽい振る舞いなんて、実はかなり少ないと思いますよ」
【阿部真大氏】
社会学者。甲南大学文学部社会学科准教授。20~30代のライフスタイルに詳しい。著書に『ハタチの原点―仕事、恋愛、家族のこれから』、『居場所の社会学―生きづらさを超えて』などがある
【ぐっどうぃる博士】
恋愛アドバイザー。理学博士。生命科学を応用した論理的な恋愛相談に定評がある。サイト『恋愛ユニバーシティ』(http://u-rennai.jp/)や講演会など多彩な分野で活躍している
モデル/佐藤あずさちゃん
― 新人[平成生まれOL]が簡単にオチる凄技【3】 ―
『ハタチの原点―仕事、恋愛、家族のこれから 』 76年生まれの社会学者が、20代に向けて熱く語る |
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