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田舎のラブホは高齢の客が意外と多い。密会のアリバイ工作に“軽トラック”で来るカップルも…

小学生のころの通学路はラブホだらけ

ベッド 墨田健さん(仮名・30代)は、ラブホ街で生まれ育った。大人になってから、ようやく「これまでの環境って変だった」と気づいたという。 「とあるターミナル駅が私の故郷なのですが、ラブホが何件もありました。小学生から通学路にはラブホが並んでいたんです。平日の昼間にもかかわらず、ラブホやコンビニの前には、幅広い年齢層の人たちが待ち合わせをする光景を日々見ていました」  年齢差がある男女がホテルの前で出会い、会釈し、よそよそしい雰囲気でラブホの扉をくぐる……。 「子どものころは何とも思わない日常でしたが、大人になるにつれて“当時見ていたものは特殊だったんだ”って」

「ラブホ街は子育てにはおすすめできない」

 墨田さんは結婚し、現在は閑静な住宅街に引っ越したそうだ。ラブホ街に住んでいると、平日や休日を問わず、街全体が静かになることがなかったと話す。 「毎日がお祭り騒ぎの街を日常に感じていましたが、いまは田舎で暮らしている私からすると、異常だったのかなと強く感じています」  また、ラブホ街が寝静まる時間は、午前3時から5時くらいの間だけ。そのほかの時間帯は常に活気づいているそうだ。 「確かに、繁華街は便利ですし、生活をするうえでは困ることはありません。しかし、子どもを育てる立場として、特別な事情がない限りラブホ街はおすすめできませんね。大人は楽しいのかもしれないですが、子どもは自然の中で活動することが、教育上でもよいことかなと私は思っています」  そう言いつつも、墨田さんは「独身に戻れるなら、また繁華街に住んでみたいものです」と、正直な気持ちを吐露した。 <取材・文/資産もとお>
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