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コンビニ強盗を”ヘッドロックで確保“した茶道部女性。武術経験ナシも「アニメを見てイメトレしてました」

想像以上に時間がかかってしまう“捜査協力”の問題点

報道陣の前でヘッドロックを再現

報道陣の前でヘッドロックを再現

――容疑者を警察に引き渡して、一件落着という感じだったんでしょうか? 梁:いえ、その後は警察署で捜査協力をしました。20時から、結局0時過ぎまで帰れなかったですね。翌日は半休を取って、腕の治療のために病院に行きました。9月30日にも半休を取って、検事の方にお話ししに行きました。 ――かなり時間がかかるんですね…お仕事に影響はありましたか。 梁:私が勤めている会社は有給も取りやすくて、理解があるところで助かりました。でも、「時間がない」「会社を休めない」という理由で通報できなかった被害者や目撃者の方もいるんだろうなって。  実際、私の友人でも、痴漢をされたけど警察に行く時間がなくて、「犯人を殴って電車を降りた」という子もいました。  もちろん、誰が悪いとかではなく、警察の方々にはたいへん頭の下がる思いです。ただ、制度として、社会に証言者休暇、被害者休暇みたいなものがあってもいいのにと思いました。

悪いのは国籍関係なく「犯罪をした人」

たくさんの報道陣に囲まれた

たくさんの報道陣に囲まれた

――9月30日の授与式後は、複数のテレビ番組で報道され、ご本人がXで投稿された「私は茶道部」というポストにも19万いいねがついています。やはり反響は大きいでしょうか? 梁::Xのフォロワーが7000人以上増えて驚きました。テレビは持っていなかったので、友人が私が映っている画面を写真に撮って送ってくれて、初めて自分がテレビに出たことを知ったんです。親は思ったより大きく報道されていることを心配していました。  私は転勤族で海外を転々としていたこともあったんですが、報道のおかげで再び連絡を取り合うようになった友達もいて、思わぬ効果に感謝しています(笑)。  少し気になったのは、コンビニ強盗の方が外国人だと知って「外人は出ていけ!」みたいなことを言っている人もいました。文化が違うので、外国人がたくさんいると治安が乱される側面もあるかもしれませんが、全員に当てはめるのはおかしいと思います。    実は、私は父の仕事の関係で幼少期よりインド、フィリピン、シンガポールと海外で暮らしていました。そこでは我々日本人もまた外国人でした。実際、今回一緒に容疑者を捕まえてくれたコンビニの店員さんも外国人です。悪いのは国籍関係なく「犯罪をした人」ではないでしょうか。 <取材・文/日刊SPA!編集部>
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