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「新卒の給料は19万」元消防士が語る厳しい懐事情。転職するにも「他の職業で活かせるスキルがない」

副業がバレるリスクは高まっている

副業を始めた人は羽振りが良くなり、趣味にお金を使うようになる。それを見た同僚が「なぜお金に余裕があるのか」と問いただし、つい「実は副業をしているんだ」と口を滑らせてしまうこともある。 「副業がバレた同僚の多くは、こうした経緯で処分を受けていました。お金に余裕がある人を見て嫉妬する気持ちも分かりますね(笑)。副業の内容によって処分の重さは変わりますが、居づらくなって退職する人も少なくありませんでした。僕は、副業する勇気も、それを告発する勇気もありませんでしたけど」 実は、消防士の副業は昔からこっそり行われていたとAさんは言う。 「40代、50代の上司と飲みに行くと、『若い頃は、知り合いの居酒屋で皿洗いのバイトをして、現金で手渡ししてもらっていた』という話をよく聞いていました。今は副業に対するルールが厳しくなって、昔とは状況が違うのだと思います」 SNSの投稿や、録音データを使って証拠を集めることも容易になっており、副業がバレるリスクは高まっているのだ。

消防士が「次のキャリア」を見つけるのは難しい

Aさんによると、副業をする背景には「将来のキャリアへの不安」もあるという。 「僕は元々、家業を継ぐつもりはなかったんです。地元で憧れていた先輩が消防士になったので、自然と同じ道に進みました。でも、大学時代の友人が転職してキャリアアップしているのを見て、自分には他の職業で活かせるスキルがあまりないことに気づきました。家業なら経営や採用にも関われると思い、30歳になったタイミングで継ぐことを決めました」 退職後、元同僚たちからも転職の相談が相次いだ。 「LINEで10人くらいから『実は転職を考えている』と相談がありました。話を聞いてみると、『お前の会社で採用してもらえないか』『転職サイトに登録しても、書類選考でなかなか通らない』という話が多かったです。みんな辞めたがっているけれど、その先のキャリアを切り拓くのはなかなか難しいのだと実感しました」
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IT企業の広報兼フリーライター。元レースクイーン。よく書くテーマはキャリアや女性の働き方など。好きなお酒はレモンサワーです
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