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ホステスの敵はホステス。水商売の世界で“足の引っ張り合い”は日常茶飯事

同じ土俵にあがってはいけない

  女性の後ろ姿 終業後、私は1番お世話になっているママにお願いしてお時間をいただき、彼女に一部始終をお話し、相談しました。何がYちゃんへの報復として相応しいか、彼女に尋ねるつもりでした。しかし彼女から返ってきたのは、想定外の言葉でした。 「ほっときなさい。みんな生きるのに一生懸命なだけ」  彼女は私にそう言いました。  続けて「そんなくだらない人間と同じ土俵にあがりたい?あなたには彼女と同じレベルになって欲しくない」ともおっしゃいました。  当時、子どもだった私は「そんなこと言われても……」とプリプリプンプンしていましたし、納得できていませんでした。でも、オトナになってつくづく「ママは正しかった」と実感しています。  だって、ブスと同じ土俵にあがるなんてまっぴらごめんですよ。そんなことをしても「ダレがダレと寝た」の応酬の繰り返しになるだけで、全くの無益です。そんなことをしたら、私が私のことを愛せなくなっちゃいます。私が北新地で過ごしたかけがえのない青春の日々が汚されてしまいます。そんなのは絶対に嫌です。  結局その後も「結婚するの?妊娠したの?」と100回くらい聞かれたし、そのつど「そんなワケないでしょ。何言ってんの」とごまかして過ごしました。Yちゃんとはその後疎遠になったので、今はどうしているのか知りません。もちろん許してはいません(真顔)。ブスってちゃんと心根もブスなんですよね。だから大嫌いです。

隣にいる女性が奥さんとは限らない

   今回は「後輩ホステスに妊娠デマを言いふらされた」お話をしてみました。  話は変わりますが、男女のペアで登場しただけで、そのうちの女性をさして「奥さんですか?」って言える人もガサツすぎて凄いなって思います。イマドキ、女だからって妻ってことはなく、愛人だったりレンタル彼女だったり銀座のホステスだったりすることなんてザラですよ。 「あ、違うんです……こちらは弊社のエンジニアの〇〇です」「ああ、なーんだ」となればいいですが、奥さんでも友人でもエンジニアの〇〇さんでも無くて変な空気になった場合のリカバリーまで用意してから「奥さんですか?」って聞いて欲しいですよね。 <文/みずえちゃん>
1989年生まれ。新潟県長岡市出身。関西外国語大学卒業後、大阪市内の広告代理店に勤務する傍ら、キャバ嬢デビュー。結婚、離婚、地方の激安キャバクラを経て、現在は銀座ホステスとライターを兼業。X(旧Twitter):@mizuechan1989
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