仕事

58歳で早期退職して始めた“第2の人生”「ここ半年は会社員時代より収入は多いです」娘の反応は

ディープな三ノ輪の地縁が後押し

[クレイジー老後]のススメ

客層は地元のノンケが8割、2割がセクシュアルマイノリティと女装好きの男性。「昭和歌謡スナックに近いかもしれません」(青江さん)

ただ、女装という趣味、ディープな三ノ輪との地縁が後押ししたのも事実だろう。 「近隣の上野や浅草には昔からゲイカルチャーがあり、地元の人は子供の頃から女装子には見慣れている。すんなり私を受け入れてくれました。20年飲み歩くことで友達も増えましたし、店をやるならここしかない!って思ったんです」 こうして’22年12月、開店にこぎ着けた。開業資金の400万円は日本政策金融公庫からの融資で賄ったという。 「申請書のセールスポイント欄には『スナック密集地区への出店ですが、当方、女装者のため差別化が図れます』と書きました(笑)」

人生後半を楽しむ秘訣は?

クレイジーに振り切った人生後半を楽しむ秘訣を青江さんは、こう話す。 「開店7か月前、妹ががんで亡くなって……人間、何があるかわからないし、やりたいことはやっておかないと。深く考えていたら尻込みしてたし、エイ、ヤー!で決めてよかった。おかげさまで、ここ半年は会社員時代より収入は多いです」 ためらいなんてお構いなしの姿勢こそが、豊かな人生を送るヒントだ。

青江亜希さんの歩み

6歳  セクシュアリティを自覚 13歳 セクシュアリティを封印 24歳 普通に生きようと結婚 34歳 離婚 42歳 三ノ輪に転居 43歳 女装して夜の街を徘徊 52歳 日曜のみママを始める 58歳 女装子バーを開店 【金言】少数派であることを強みにせよ! 取材・文/週刊SPA!編集部
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