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高学歴な人ほど落ちやすい?教習所の技能試験で“何度も失敗する人”の特徴を「元教官」が分析

「ひとつのことに集中しすぎてしまう人」は…

ほとんどの人が教習後、感覚をあけずに試験を受ければ落ちることはあまりないといわれています。しかし、中には技能試験に何度も落ちてしまう人もいます。そのような人の傾向としてあるのは、ひとつのことに集中しすぎてしまう人です。 なにか作業をしているときに、近くで何度話しかけられてもまったく気づかない人がいると思います。ひとつのことに集中しすぎて、周りの変化に気づかないということだと思います。こういったことが顕著な人は、技能試験に何度も落ちてしまう可能性があります。 実際に試験に何度も落ちた教習生の例を紹介しましょう。1度目の試験では赤信号に気づかず不合格。2度目の試験では横断歩道を渡ろうとしている歩行者に気づかず不合格。3度目はまたも赤信号に気づかず不合格。4度目でやっと合格しました。この人の場合、1度目の試験のときは、その直前の練習で、歩行者の動きに気をつけようとアドバイスを受けたため、ずっと歩行者の動きばかりに注視し、信号の変化に気付けなかったようです。さらに、2度目の試験では、前回赤信号に気付けなかったので、ずっと信号の変化ばかり気にしてしまい、歩行者の動きには気付けなかったのです。

高学歴な人ほど技能試験に落ちやすい?

運転では、ひとつのことにばかり注視してしまうと危険だということは、運転にある程度、慣れている人ならおわかりかと思います。運転の際はまんべんなく周囲の変化に気づき対応する感覚が求められます。 正確なエビデンスはありませんが、高学歴な人ほど、技能試験に落ちやすい傾向があると、教習業界ではいわれています。受験で何時間もデスクに張り付いて、ひたすら勉強し続けられる人は、ひとつのことに集中する能力が高いためです。付け加えておきますが、もちろん高学歴な人でも一発で技能試験に合格し、その後の運転がうまい人もたくさんいます。
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運動神経も関係している?
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自動車ライター。出版社の記者・編集者を経て、指定自動車教習所の指導員として約10年間勤務。その後、自動車ライターとして独立し、コラムや試乗記、クルマメーカーのテキスト監修、SNS運用などを手がける。
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