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56歳で3児の父になった漫画家。「月収10万円台の月もある」けど「将来が明るくなった」わけ

突如、父親が認知症に…

だが、渡辺さんが見るべきは子どもだけではなかった。 「’21年に父が認知症を患って、要介護状態になり、直後に母が心不全で倒れて1か月後に亡くなった。一人になった父の様子を見に行けば、排泄物をつけたまま廊下で寝ていたりしていて見るのも辛かった」 渡辺さんの漫画家としての収入は月によりまちまち。電子書籍の売れ行き次第で月10万円台ということもあるが、父の介護が転機をもたらした。 「昨年、父が施設に入ることを了承してくれたんです。それを機に空き家になった実家へ家族5人で引っ越すことに。持ち家だから金銭的な負担が減ってありがたかった」

子どものおかげで将来が明るくなった

子育てを経て、仕事に対する意識も変わったという。 「独身時代は朝まで遊び歩いてたけど、今は朝6時起き。食事を作ることもあるし、幼稚園の送り迎えは僕の担当。その生活を漫画にして公開しだしたら仕事も増えた。子どもを通じて出会うママ友や先生はみんな年下で、気を使われるのがツラいけど、子どものおかげで暗いと思っていた将来が着実に明るくなった」 お金はわずかでも、子育て生活は豊かにできるのだ。
急増![高齢パパ]の現実

渡辺さんがnoteにアップし続けている子育て絵日記と漫画には、56歳で3人の子の父親になった自身の苦労と喜びが詰まっている

渡辺電機(株)さんの育ジジPoint 離婚を経験した子は「親はいなくなる」という不安を抱えがち 【漫画家 渡辺電機(株)さん】 長女との2人暮らしの様子や、55歳を過ぎてからの子育て日記を、マンガ『父娘ぐらし』として出版。12月に第2巻が発売予定 急増![高齢パパ]の現実取材・文/週刊SPA!編集部
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