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しゃぶしゃぶ食べ放題の“王者”しゃぶ葉が絶好調。猛追する“業界2位チェーン”の差別化戦略とは

中間価格帯から高価格帯の品揃えが充実

しゃぶしゃぶ温野菜

しゃぶしゃぶ温野菜

 温野菜のメニューは、お肉に強みがあるだけでなく、前述したように、逸品メニューの質の高さにも定評があり、しかも食べ放題というのが魅力的である。  選べるだしは7種類。コースの種類と価格は、温野菜コース(3828円)がメインで、三元豚コース(3498円)、たんしゃぶ(4158円)、黒毛和牛(5478円)、霜降り黒毛和牛コース(6578円)と中間価格帯から高価格帯の品揃えが充実しており、カニしゃぶ(ずわい蟹2本)付きの黒毛和牛食べ放題コースも7458円の、6358円の2種類が用意されている。  量は食べれないが質の高いしゃぶしゃぶを求めるご年配のお客様には、カニしゃぶ付き黒毛和牛御膳を「霜降り黒毛和牛」(4158円)と「黒毛和牛」(3608円)が用意されており選択肢も多い。全コース共通の食べ放題コースとして前菜(7種類)、逸品料理(6種類)、サラダ(3種類)、麺飯類(8種類)、国産野菜(16種類)、鍋肴(8種類)、デザートは9種類の中から1つ選ぶことになっている。  アルコール飲み放題プランも1628円とリーズナブルだ。期間限定だが、鴨しゃぶ(4378円)も開催中で、ランチメニューも食べ放題や御膳が用意されている。

しゃぶしゃぶ食べ放題の差別化戦略

 しゃぶしゃぶ温野菜(レインズインターナショナル)など、ワンランク上の食べ放題店とは一線を画し、若者世代をターゲットに、低価格のしゃぶしゃぶ食べ放題を提供するしゃぶ葉。  価格帯・客層・品質から自店の市場に於けるポジショニング分析を見ると分かりやすく、他店とは明確な差別化を図り、立ち位置が異なっているのが明白だ。  外食市場が縮小傾向にある現在、市場シェアを高めるための競争がより激化していくことが推察される。今後はより一層工夫して、顧客ニーズに合致した業態を創造していく知恵が求められる。顧客価値の創造に向け各社の戦略を見ていきたい。 <TEXT/中村清志>
飲食店支援専門の中小企業診断士・行政書士。自らも調理師免許を有し、過去には飲食店を経営。現在は中村コンサルタント事務所代表として後継者問題など、事業承継対策にも力を入れている。X(旧ツイッター):@kaisyasindan
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