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小西桜子26歳が振り返る“異色のキャリア”。「無名俳優だった」大学生がカンヌ国際映画祭に参加するまで

出演作『ありきたりな言葉じゃなくて』は予想できない展開

ありきたりな言葉じゃなくて

『ありきたりな言葉じゃなくて』はシネマカリテほかにて公開 (C) 2024 テレビ朝日映像

――現在、映画『ありきたりな言葉じゃなくて』が公開中です。小西さんは、脚本家デビューが決まったばかりの主人公・拓也(前原滉)の前に現れ、その後、いきなり姿を消す女性・りえを演じています。オファーを受けたときは? 小西:責任を持ってきちんと向き合って、みなさんと一緒に作り上げたいと思いました。 りえは、物語の重要な役回りを担う、いろんなことのきっかけになるキャラクターです。拓也が、りえと出会って、また周りとの関わり合いでどう変わっていくのか。 物語は拓也の視点で進むので、りえの明かされていない部分が、後半わかって一変します。予想できない展開を、私も楽しみながら脚本を読みました。 ――確かに物語の展開におどろきました。ネタバレになるので詳しくは言えませんが、りえを含め、“心の傷”が描かれる物語でもあります。 小西:りえの行動について話していたとき、「りえの気持ちが分からない」という人もいました。もちろんそうした人もいると思います。でも実際に彼女の取った行動は別として、私はりえの気持ちがすごく分かりました。

他人の言動に影響を受けて落ち込むことはしょっちゅう

りえを演じた小西桜子

(C) 2024 テレビ朝日映像

――りえは一見、ファムファタール(悪女)のように映りますが、底に落ちてもがいている人です。小西さんも落ち込んだり、そこからもがいて立ち上がった経験はありますか? 小西:たくさんあります。しょっちゅうです。たとえば相手は悪気のない、自分でも分かっているひと言で否定されて、制御が効かないくらい影響されて気が狂いそうになったり、なんてことも理解できます。 こういう仕事をしていると、それこそSNSなどで傷つく言葉を目にすることもありますし。でもそれも、自分が変わればいいことなんじゃないかと思えるようになりました。 落ち込むんですけど、そこからポジティブに変換して、自分が周りを、その言葉を変えてみせるくらいの気持ちで頑張るしかないと思うようになりました。 ――拓也についてはどう感じましたか? ワークショップのメンバーと飲み会に言ったときや、そのほかのシーンでも、拓也には「え?」と、突っ込みたくなる職業差別や女性軽視に感じる言動、単純に社会人として浅はかだと思える行動も見えます。 小西:ちょっと思慮に欠けている部分がありますよね。 人のことって、周りが単純に推し量れるものではないので、簡単に良い悪いという言い方はしたくないんですけど、それでも個人的には「なんだろうな」「ちょっと自分に甘いところがあるんじゃないかな」と感じました。 飲み会での言葉も、私だったら引っかかり続けると思いますし、この映画でそうしたシーンが入っているのは、ちゃんと意味があることだと思います。
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男性なら称賛されることが女性だと「気が強い」となる
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ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画周辺のインタビュー取材を軸に、テレビドラマや芝居など、エンタメ系の記事を雑誌やWEBに執筆している。親類縁者で唯一の映画好きとして育った突然変異。X(旧Twitter):@mochi_fumi

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【公開情報】
『ありきたりな言葉じゃなくて』はシネマカリテほかにて公開中
公式サイト https://arikitarinakotobajyanakute.com/
(C) 2024 テレビ朝日映像

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