「消費者金融より闇金がいい」利用者の弁
「警察の継続的取り締まりや官民を挙げた一連のヤミ金融対策が奏功した」
警察庁発表によれば’11年上半期の闇金事犯の検挙件数119件(前年同期比▲31件)、被害人員2万4515人(前年同期比▲8519人。’07年同期比では▲5万3335人)と継続的な減少傾向を強調する。
だが、貸付限度額を所得の1/3に制限する総量規制を含む、改正貸金業法が施行されてからまもなく2年。アングラ金融業界は、警察当局のデータから見えないほど、大きな変貌を遂げている。
「闇金から借りることに抵抗なんかありませんよ。自分は上手く付き合っていると思います」
現在、闇金に80万円の借金を抱える会社員のAさん(24歳)は2年前、総量規制の影響で消費者金融から融資を断られ、闇金に手を染めた。
「多重債務者でもないのに、どのサラ金も希望融資額を貸してくれなくて、対応も冷たかった。そんなとき、知人の紹介で借りたのがきっかけ。毎月手取り20万円の給料から4万円を支払い、うち利息が2万円。年利30%だから闇金とは思えないほど良心的だよね。正直、消費者金融より対応もソフトだし、借りやすくて便利。サービスも断然いいですよ」
Aさんのように、消費者金融から借金をしたこともない真っ白な人が闇金を利用するケースは決して珍しくない。
5/8発売の週刊SPA!「闇金復活の舞台裏を暴く」では、違法業者である貸す側が、顧客を接待したり、仕事を紹介するなど、イメージを一新し、活発化している現状を取材している。 <取材・文・撮影/鈴木大介>
「警察が発表する『闇金減少』なんて噴飯ものだね」と話すのは、首都圏で闇金業者を経営するGだ。むしろ、闇金は利用者とともに激増しているという。
「最近、新規客で多いのは学生や新卒社会人、主婦、さらに所得証明がしづらい飲食店スタッフや派遣社員、フリーター。みんな驚くぐらいサラ金未経験者で、生活費ほしさに借りていく」(G)
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