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「Nintendo Switch」の明暗を「2」発表の今、振り返る。発売前は“ハードスペックの低さ”を落胆する声も

Nintendo Switchの性能面はどうだった?

Nintendo Switchの本体性能を紹介する公式サイト

 Nintendo SwitchのCPU/GPUは「NVIDIA社製 カスタマイズされたTegraプロセッサー」を採用。メモリは4GBと言われています。この性能は2013年に発売されたPS4よりも低いものでした。Nintendo Switchは、スペック競争から一線を画していたことがわかります。  高性能なゲーミングマシンとしてのPS系ハードと、ファミリー向けおもちゃの延長としての任天堂ハードの住み分けがよりはっきりした形となりました。この路線を踏襲するなら、Nintendo Switch 2もそこまでの性能アップは期待できないでしょう。  もちろんスペックが高いからといって単純にゲームが面白くなるわけでもないので、その部分は問題ないですが、ひとつNintendo Switchで残念だったのがコントローラの耐久性。スティックが勝手に動くドリフト現象やスティックの軸折れなど、コントローラの故障が目立ちました。  かつて任天堂ハードは、子どもが雑に扱っても壊れないというタフなイメージがありましたが、その神話はNintendo Switchで崩れてしまったように思います。  Nintendo Switch 2の予告映像を見ると、コントローラがスライド式から差し込み式に変更になっている様子。Nintendo Switchのウィークポイントだったコントローラがどこまで改良されているかも注目点です。

現状路線を継承したNintendo Switch 2の未来は?

オンラインを活用するなら必須の「Nintendo Switch Online」公式サイト

 最後になりますが、Nintendo Switchではオンラインプレイで遊ぶための有料サービス「Nintendo Switch Online」も定着しました。これも任天堂にとっては大きな成果でしょう。  最近では、『8番出口』のような安価なインディー系ゲームがヒットする傾向が強まり、Steamなど他デバイスでブレイクしたタイトルを子どもたちがより気軽に安全に遊べるハードという性質も持ち始めているように感じます。  さて、果たしてNintendo Switch 2は、どれだけヒットするでしょうか。「2」というネーミングや、後方互換の仕様からも、Nintendo Switchの成功をそのまま維持したいという任天堂の意図が伺えます。  とはいえ、新ハードのたびにゲームファンをワクワクさせるようなギミックを仕込んでくるのが任天堂。4月2日の「Nintendo Direct」でサプライズがあるかもしれません。<文/卯月鮎>
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も
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