デジタル

「Nintendo Switch」の明暗を「2」発表の今、振り返る。発売前は“ハードスペックの低さ”を落胆する声も

Nintendo Switchの売上成績は?

各種モデルが紹介されているNintendo Switch公式サイト

 2017年3月3日に発売され、3月末時点では全世界274万台(国内60万台)とやや控えめなセールスだったNintendo Switch。しかし、1年後の2018年3月末には累計1779万台、2年後の2019年3月末には累計3474万台を記録。2021年12月末にはついに1億台を突破します。その後もコンスタントに売れ続け、最新発表では任天堂歴代ハード2位の1億5086万台まで伸びています(2024年12月末時点)。1位の「ニンテンドーDS」の1億5402万台も射程内に入っており、売上的には歴代屈指の成功ハードといえるでしょう。

Nintendo Switchではどんなソフトが売れた?

Nintendo Switch売上1位の『マリオカート8 デラックス』公式サイト

 続いてソフトのランキングを見ていきましょう。任天堂公式サイトによると、2024年12月末で全世界累計販売本数1位は6735万本の『マリオカート8 デラックス』(2017年)、2位は4744万本の『あつまれ どうぶつの森』(2020年)、3位は3588万本の『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』(2018年)、4位は3262万本の『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』(2017年)、5位は2904万本の『スーパーマリオ オデッセイ』(2017年)となっています。  これらのソフトの顕著な特徴としては超ロングセラーであること。『マリオカート8 デラックス』は発売から7年以上経っても売れ続け、2024年4月~12月でも全世界538万本を記録するお化けタイトルとなっています。これまでのゲームソフトは発売直後に勢いよく売れて、タイトルとしての寿命はもって1~2年といったところでしたが、その常識を覆したのがNintendo Switchの任天堂製ソフト群だったと言えます。  これは、Nintendo Switchを買えばいつでも任天堂印の定番タイトルが遊べるスタンダードなおもちゃとして、Nintendo Switchがとらえられていた証かもしれません。特別なおもちゃではなく、生活に溶け込んだ必需品に近いイメージでしょうか。  ただ、累計1538万本売れた『リングフィット アドベンチャー』(2019年)を除いて、ヒットしているタイトルの大部分がシリーズの続編か派生作となっています。ダンボールキットでものづくりの仕組みやプログラミングを学べる『Nintendo Labo』(2018年)という新しい提案もありましたが、こちらはブレイクには至っていません。
次のページ
Nintendo Switchの性能面は?
1
2
3
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も

記事一覧へ
【関連キーワードから記事を探す】